ナターリア・プーシキナ、アレクサンドル・ブリロフ画、1831年。
プーシキンがナターリアを初めてあったのはこれに先立つ3年前、とある舞踏会でのことだった。彼女はまだ16歳で、白い軽やかなドレスを着て黄金色のヘアバンドをしていた。詩人は少女の家を足しげく訪れ、求婚したが、承諾を得たのは2年半後のことだった。
このこじんまりした住まいで過ごした頃は、詩人の生涯で最も幸福な時期だったかもしれない。
モスクワの一隅、親しき一隅で、
花盛りの年齢に
屈託なき黄金の時を過ごした私
悲しみも禍も知らずに…
のちにプーシキンはこう歌うことになる。
この結婚の後日談、すなわち、あまりにも奇妙な三角関係と決闘、詩人の死についてはまた語るときが来るはずだ。
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