ペテルブルク水上散歩

ドヴォルツォヴイ(宮殿の)橋 =Lori/Legion Media撮影

ドヴォルツォヴイ(宮殿の)橋 =Lori/Legion Media撮影

サンクトペテルブルクを築いたピョートル1世は、偉大な盗作者でもあった。オランダの艦隊やフランスの建築を「コピー」し、街の建設コンセプトをイタリアから丸ごと持ち込んだ。「北のヴェネツィア」とも呼ばれる運河の街、サンクトペテルブルクには、101の島があるといわれる。これはヴェネツィアよりわずかに少ない程度にすぎない。

 かつてサンクトペテルブルクは「ヨーロッパへの窓」としての役割を担い、世界中から商船や客船が入港した。この街の荘厳さと美しさをすぐに外国人に感じてもらいたいとのピョートルの思いから、最も華麗な建造物が水上から見えるように建てられた。毎年5月になると船の航行が始まり、街の動脈路にはモーターボート、小舟、ディーゼル船が行き交う。

 INCOTOUR旅行社のヤーナ・フルストフスカヤ取締役はこう語る。「サンクトペテルブルクに来たら、川沿いや運河沿いの散歩は欠かせません。どの場所からも街の姿を眺めることができるのです。水辺から望む街の華麗さとその調和に、旅行者の誰もが驚きます。歴史に興味のある方は、観光ガイドがご案内いたします。グループでお楽しみの方には、宴席とジプシーのショーがあるクルーズをおすすめします。個人的には、夜のロマンティックなペテルブルクが好きですね」。

 夜、宮殿や橋には火が灯り、街には優しい黄昏がやってくる。光と影のシンフォニーは、建物の独特な浮き彫りをさらに際立たせる。夜中の2時に船でネヴァ川の水面を進めば、世界中に名を馳せるこの豪華なドラマの証人になれる。夏になると、毎晩大きな定期船が航行し、跳開橋はそれらの船を通過させるために、その姿を次々と変化させていく。この忘れがたき興奮の瞬間は、最も美しい北の街のシンボルとして、記憶に残り続けるのである。