写真提供:Press Photo
ロシアの大手検索サイト「ヤンデックス」は、2012年カテゴリー別検索ワード・ランキングを発表した。それによると、今年ロシアのインターネット・ユーザーを悩ませたのは、愛、ロシア大統領選挙、「なぜプーチンはカニなのか」、「なぜ私はシャンプーなのか」という疑問だった。
このランキングは、「雑話」、「スポーツ選手」、「何?」、「試合(スコア)」、「映画」、「プレミア」、「女性」、「なぜ?」、「音楽」、「行事」、「誰?」、「男性」という12のカテゴリー別に、ヤンデックスのサイトでもっとも検索された言葉を順位付けしたものだ。上位にランキングされたワードは、急速に関心が高まった話題や継続的に人気のある話題だ。
「プレミア」と「行事」
この2つのカテゴリーでは、3月のロシア大統領選挙に関連するワードが1位になった。「プレミア」で1位になった「webvybory2012.ru」は、大統領選挙日に投票の様子を監視したサイトで、それまで検索されたことのなかったワードが一気に関心の的となった。「行事」で1位になったのは「選挙 2012」で、これは大統領選挙そのものを意図している。
「プレミア」では、「iPhone 5」(2位)、「ヒッグス粒子」(3位)、新車「ラーダ・ラルグス」(4位)、アメリカ在外公館襲撃事件の原因になったと言われている映画「イノセンス・オブ・ムスリム」(5位)と続いた。
「行事」では、「ユーロビジョン 2012」(2位)、サッカー「ユーロ 2012」(3位)、「オリンピック 2012」(4位)、「アイスホッケー世界選手権 2012」(5位)と続いた。また、どちらのカテゴリーにも「世界の終末」が10位以内にランクインした。
「何?」、「誰?」、「なぜ?」、「雑話」
「何?」で1位となったのは、「愛とは何か」だった。また、全体で2012年にもっとも検索されたキーワードが「何」だった。
「何?」では、「カンジダ症とは何か」(2位)、ノッガーノという歌手の歌詞に出てくる数字で、同時にロシア連邦法典第228条を意味する「228とは何か」(3位)、「IMHOとは何か」(4位)、「セックスとは何か」(5位)だった。
「誰?」で1位となったのは、「サーシャ・グレイとは誰か」で、元ポルノ女優になぜかユーザーの関心が集まった。続いて若者の間で人気の高いユーチューバー「ローマ・ジョルジとは誰か」(2位)、「ヒップスターとは誰か」(3位)、「スーパーバイザーとは誰か」(4位)、「イントロバートとは誰か」(5位)だった。
「なぜ鏡に向かって寝てはいけないのか」
「なぜ?」では、SNSの技術問題「なぜフコンタクチェにログインできないか」(1位)に続いて、「なぜプーチンはカニなのか」(2位)という変わった疑問が検索された。これはプーチンが第2代大統領を務めていた2007年に「カク・ラブ・ナ・ガレラフ(ガレー船の奴隷のように)私は働いた」と発言した際、記者が「カク・クラブ・ナ・ガレラフ(ガレー船のカニのように)」と聞き間違えたことから、カニだと噂されるようになった。続いて「なぜ私はこんなにバカなのか」(3位)、若者のスラング説、外国人の言い間違い説、比喩的表現説と諸説ある不思議な疑問「なぜ私はシャンプーなのか」(4位)、「なぜ鏡に向かって寝てはいけないのか」(5位)が続いた。
「雑輪」は「江南スタイル」(1位)、SNSで流行した「フコンタクチェのキリン」(2位)、「私がシャンプーだったらどうしたらいいか」(3位)、「228」(4位)、「ローマ・ジョルジ」(5位)だった。
「映画」と「音楽」
「映画」は「トワイライト・サーガ・ブレイキング・ドーンPart2」(1位)、「アベンジャーズ」(2位)、ロシア映画「ヨルキ 2」(3位)、「メン・イン・ブラック3」(4位)、「ゴースト・ライダー2」(5位)。
「音楽」はロシアの「君誰?さようならしよう」(1位)、韓国の「江南スタイル」(2位)、ブラジルの「ノサ・ノサ」(3位)、ユーロビジョンに出た「ブラノフ村のおばあちゃん 聴く」(4位)、「アデル スカイフォール」(5位)。
「スポーツ選手」と「試合(スコア)」
もっとも試合結果が検索されたのは、UEFA欧州選手権2012のロシア代表チームの各試合だったが、「スポーツ選手」カテゴリーでは「アラン・ジャゴエフ」(2位)以外、サッカー選手は検索ランキングに入らなかった。
ここでは総合格闘技で4回世界チャンピオンになっている「ヒョードル・エメリヤーエンコ」が1位、同じく総合格闘家の弟「アレキサンダー・エメリヤーエンコ」が3位、アイスホッケーの「エヴゲニー・マルキン」(4位)、「エレーナ・イシンバエワ」(5位)と続いた。
「男性」と「女性」
どちらのカテゴリーでも、亡くなった人についての検索が上位にランキングされた。「男性」では俳優の「イリヤ・オレイニコフ」、「女性」では女優の「マリーナ・ゴルブ」が1位で、どちらも今年死去している。「男性」では同じく今年亡くなった俳優の「イーゴリ・クワシャ」(3位)、「アレクサンドル・ポロホロフシチコフ」(5位)も検索された。
ただ、検索ランキングには当然ながら、生きている人気の高い有名人の方が多くランキングされている。
「男性」で2位となったのは、今年の大統領選に出馬した、政治家、実業家、億万長者である「ミハイル・プロホロフ」、そして4位が「ヒョードル・エメリヤーエンコ」だった。
「女性」では「ホイットニー・ヒューストン」(2位)、18歳の事件の被害者「オクサーナ・マカル」(3位)、アレクサンドル・ポロホロフシチコフの妻「イリーナ・ポロホロフシチコワ」(5位)と、今年亡くなった人が続いた。4位には人気テレビ司会者の「オリガ・ブゾワ」がランクインした。
「ヤンデックス」はロシア最大のインターネット会社。会社名と同じ検索サイトを保有し、国内検索市場60%のシェアを誇っている他、さまざまなサービスも行っている。
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