ウランゲリ島の旅行者用施設完成

=アレクサンダー・リスキン/ロシア通信撮影

=アレクサンダー・リスキン/ロシア通信撮影

ユネスコ世界遺産に登録されている「ウランゲリ島」自然保護区は、シロクマの揺籃の地として有名だ。ここにはロシア唯一の営巣するハクガンが生息している地でもある。

ロシア最北の自然保護区となる、「ウランゲリ島」自然保護区に、旅行者向けのモジュール型宿舎4軒が建設された。これは連邦教育観光発展プログラムの一環としてつくられた、旅行者用の基本施設である。自然保護区のアレクサンドル・グルズデフ区長が発表した。

この自然保護区は2011年、ロシア天然資源・環境省教育観光発展プログラム実験計画を実施する、啓蒙的エコ活動地域に選ばれたものの、機械や資材を島に搬入することが困難だったため、今になってようやく実現した。

モジュール型宿舎4軒の組立てが完了 

「島でモジュール型宿舎4軒の組立てが完了した。9月初めに探査船『ミハイル・ソモフ』号で、自然保護区に納入されたものだ。冬が例年より早く訪れて、積雪や凍結という問題が発生したため、組立ては困難だった。ただ作業者がとてもよく働いてくれて、このように温かい施設ができた。まだここは誰も使っていないが、3月になると旅行者が島を訪れ始めるので、団体がここに宿泊することになるだろう」とグルズデフ区長は述べた。

それまでに、設計段階では組み込まれなかった、微細な仕上げを行うという。来年も自然保護区のインフラ整備は続く。観光コースにさらに3軒の宿舎を建設する計画があり、すでに予算も割り当てられている」。グルズデフ区長はさらに、ミハイル・ソモフ号で運ばれてきたオフロード車で、観光客や保護区の職員が観光コースを移動することも話した。

保護区のインフラ整備費として2012年、4500万ルーブル(約1億2000万円)が割り当てられた。

北極圏固有の生態系を保護、研究 

「ウランゲリ島」国立自然保護区は1976年、北極圏の島々固有の生態系を保護、研究するため、また貴重な北方系動物種を保存するために設置された。保護区は東シベリア海とチュクチ海の間に位置する、ウランゲリ島とゲラリド島の領域を占める。保護区の総面積は、222万5000ヘクタール強。

 *記事全文(ロシア語のみ)

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