今津恵保氏 日本貿易振興機構(JETRO) モスクワ事務所長 |
ー今津さん、ロシアのビジネス環境をどうご覧になりますか、近年何か変化は見られましたか?
障壁の数が減りました。日本の輸出業者の話では、現在ロシアで題はないそうです。品目によっては一定の煩雑は欧州連合(EU)と比べても輸入に関する問さがありますが、全体として障壁は消えつつあります。それを減らそうとするロシア側の取り組みは真剣で、正にそこにポイントが置かれています。
ーWTOへの加盟の影響でしょうか?
そうですね。私たちはロシアの税関の動向を注視していますが、日本製品に対する扱いはきちんとしていて、私の知る限り問題の起こる企業はありません。
ー日本企業がロシアに関心を寄せる背景は?
EUの経済成長は事実上ゼロになりましたが、ロシアの成長率は4・5%ですし、米国や欧州の市場は競争が激しいので、日本企業にとってロシア市場はとても魅力的なのです。しかし、日本にはまだロシアに対して偏見を抱く人もいて、彼らはロシアへは投資できないとみなし、アジアにとどまっています。逆にロシア市場に関心を寄せる人もいて、彼らは今のところ様子をうかがっています。最近、ビジネスマンたちがうちのオフィスをよく相談に訪れます。
ー日本におけるロシアの投資の現状は?
東京にあるうちのビジネスセンターには、パートナー探しや市場リサーチを希望する投資家が50日間無料で使用できるオープンスペースが20ほどありますが、ロシアの企業からは来ませんね。私たちが中小ビジネスを支援していることをぜひ知っていただきたいです。大企業に私たちの支援は要りません。例えば、石油ガス部門の大型プロジェクトは私たちの参加なしで進められています。
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