露ヤンデックスが仕掛け

ヤンデックスのモスクワ支店オフィス内装 =イーゴリ・シムキン撮影

ヤンデックスのモスクワ支店オフィス内装 =イーゴリ・シムキン撮影

ロシアの大手IT企業ヤンデックスは10月1日にモスクワで始まった技術会議で、自社のブラウザとアプリ・ストアを発表した。ヤンデックスはロシア市場で同社のシェアに迫るグーグルに対抗するため、今回の商品販売を決めた。エンド・ユーザー向けの今回の商品で、現状が変われば、とヤンデックスは期待している。

ヤンデックス・ブラウザは、人気ブラウザであるグーグル・クロームからクロミウムのエンジンや無料のシェル、オペラ社からサイト訪問時の通信トラフィックを節約できるターボ技術という優れた特徴をとり入れて組み合わせた。このブラウザを開発する際、長年ロシア語のインターネットで積み重ねてきた実績も活かされた。 

 

検索エンジン会社の強み

ヤンデックスの携帯・ソフトウェア商品部長であるチグラン・フダベルジャン氏は「検索エンジン会社にしかないサイトの構造やコンテンツ、技術についての知識によって、あらゆる面でユーザーをサポートする新たな質のブラウザを作ることができる」と述べた。

これは検索、メール、クラウド・ストレージ、単語やページの自動翻訳機というグーグルとほぼ同じ組み合わせのヤンデックス・サービスに、ブラウザが統合されたという意味だ。

検索サイトをヤンデックスから変えることも可能だ。また、ブラウザでPDFを閲覧したり、音声ファイルを聴いたり、フラッシュ動画を見たりすることができる。

 

セキュリティー完備

セキュリティーについては、カスペルスキー・ラボの内臓モジュールと、ユーザーに潜在的な危険性を知らせる有害サイト・ベースが対応する。

ヤンデックスのデザイナーであるコンスタンチン・ゴルスキー氏によると、スクリーンショットは検索バー、ブックマーク・バー、「戻る」ボタン、クリック可能な「ヤンデックス」ロゴだけとなっており、ブラウザが市場で最も簡素であるという。「最小限」のイメージを重視した開発チームは、一つの表示マークに50種類のデザインを考案した。

自社ブラウザ開発の決定に関しては、ファイヤーボックスの開発者であるモジラ社が、6月にロシア語のディストリビューティブ・プログラム用にグーグルの検索システムを設定する決定をしたことが影響した可能性もある。

 

競合企業は世界規模

ヤンデックスはトラフィックの圧縮だけではなく、アンドロイドのオペレーション・システム用プログラムを4万種頒布できるライセンスもオペラから取得し、開発者用とユーザー用からなるヤンデックス・アプリ・ストアを開設できるようにした。

ストアは外国のプログラムでもアクセスが可能だ。タブレットや電子書籍を製造しているポケットブック、3Q、テクセトや国内3位に入る携帯電話会社メガフォンなどとすでに契約を結んだ。

ロシアの「ブラウザ戦争」は激化の一途をたどっており、ヤンデックス社の競争相手である「メール・ル」グループもアミーゴという自社開発ブラウザを発表したばかりだ。

このブラウザはメール・ルのサービスと密接につながっているが、現在は試用のアルファ・ステージにあるため、招待がないと利用することはできない。

アプリ・ストアについては、アマゾン、オペラ、LG、サムスンがアンドロイド用を所有しているため、ヤンデックスの競合企業は世界規模になる。