リスク伴う宇宙長期滞在

=ロシア通信撮影

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14年間「中央研究航空病院」で性病理学主任を務めたロシアの専門家で医学準博士のロスチスラフ・ベレダ氏は、宇宙飛行が女性の生命活動機能全般、特に生殖機能に悪影響を及ぼすと確信している。

妊娠ゼロ

アメリカの女性宇宙飛行士は一人も飛行後に妊娠していない。男性飛行士でも長期の飛行を終えると、男性機能の不全といった問題が発生している。

軌道上で生まれた生物の成長について、国際研究チームが長年研究を進めてきた結果によると、現時点では成長は不可能だと考えられている。

女性過酷な宇宙長期飛行リスクと対応策

宇宙飛行が人体、特に女性の健康に与える影響についてNASA(米航空宇宙局)の報告には次のような項目がある。

  • 地球付近の低軌道や、深宇宙を飛行した場合に受ける放射線量は、飛行後の妊娠に多大な悪影響を与える。妊娠中に許容される放射線量は、500マイクロレントゲン(50mR/月)以下で、宇宙における位置によって変化があるものの、国際宇宙ステーションが受ける放射線量は、妊娠期間に換算すると35000マイクロレントゲンにもなる。
  • 無重力状態になると、小骨盤臓器内の鬱血が起こり、子宮内膜症のリスクを高める可能性がある。
  • 後に子供をつくる予定のある宇宙飛行士は、宇宙飛行前に卵子または精子を保存することが推奨される。

国際宇宙ステーションの乗組員は、何度か軌道上でふ化したウズラのひな鳥で実験を試みたがすべて死んでいる。一部はステーション内で、残りは地球帰還時の負荷に耐えられず死んだ。

ウズラのひな鳥は普通に餌を食べることができず、宇宙に順応できなかった。この問題の解決策はいまだに見つかっていない。

宇宙飛行士、特に女性の飛行後の生活に関する米国の公式統計によると、宇宙に30日以上滞在したアメリカ人女性で、飛行後に出産した人はいない。

また、男性宇宙飛行士の63%、女性宇宙飛行士の80%に、性機能障害が起こる。
 

少ない女性の申請

ロシア連邦宇宙局のビタリー・ダビドフ副社長は昨年末、女性宇宙飛行士の候補者募集について「女性からの申請は少なかった」と発表した。

女性たちが自身の健康を危ぶんだことから、このような結果に終わったのだろう。