ロシア米の輸出が勢いづく

タス通信撮影

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ロシアの玄米に対する海外からの需要が高まっており、今年は史上最高の輸出量になる可能性がある。現時点で輸出量はすでに昨年を60%上回っており、さらに海外の買い手との契約出荷量があと10万トン残っている。輸出により、国内の米価は手ごろに抑えることができ、米生産業者の黒字収益を維持できていると、非営利団体「南部米穀組合」の業務最高責任者、ミハイル・ラドチェンコ氏は評価する。

ここ2週間で、ロシアの玄米に対する海外からの需要が急激に高まっていると、農業市場研究所の副所長のイリーナ・グラズノワ氏は述べた。「大手企業は10万トンほどの輸出契約を結びました。主な買い手はトルコです」。トルコ以外にも、タジキスタンやトルクメニスタンが大口輸入国になっている。

また、ラドチェンコ氏によれば、今年に入ってからエジプトやリビアへの直接納入も始まった。「この傾向が今年末まで続けば、クラスノダール地方からの米輸出量が記録を更新する可能性があります」。2012年~2013年シーズンの総輸出量は、国内の玄米の20%ほどに達する可能性があるとグラズノワ氏は見る。

品質向上、ルーブル安など複数の要因で

 「南部米穀組合」のデータによると、今年1月から8月のロシアの米輸入量は、前年同期比で23.4%、8万1900トン減となり、ロシア米の輸出が前年同期比58.7%、15万1400トン増となった。

ラドチェンコ氏によると、海外の会社からの引き合いが増えている要因は、ロシア米の質の向上、ロシア米に似た米を生産するエジプトの収穫量の減少、ルーブル安ドル高によるロシアの対外米価の低下など、複数あるという。

エジプトは国内の不安定な政治情勢により、自国からの米の出荷を制限したため、世界の市場でロシア米の需要が高まったと、「アングストレム」社の商務責任者、オクサナ・リンニク氏は言う。

備蓄はほとんどゼロに 

輸出量の増加により、国内の米の備蓄量は歴史的な水準に下がった。昨年は米の収穫期までに米倉庫に6万2000トンが保存されていたが、今年は3000から4000トンになっている。ただ、市場関係者は、不足の心配の必要はないと言っている。ロシアは国民の消費量以上に米を生産しているからだ。2011年の総収穫高は105万トンで、今年は100万トンと予測されている。

グラズノワ氏は、海外からの米に対する高い需要の影響により、従来の秋季の米価下落は長く続かず、間もなく市場価格が上昇に転じる可能性があるという。

「南部米穀組合」のデータによると、クラスノダール地方の玄米価格は、1キロあたり付加価値税込みで9.2ルーブルから10.2ルーブル(23.8円から25.5円)を推移している。

*記事完全版(ロシア語のみ)