バイカル湖を守れ

バイカル・パルプ製紙コンビナート =ニコライ・ルウチン/ロシア通信撮影

バイカル・パルプ製紙コンビナート =ニコライ・ルウチン/ロシア通信撮影

政府はシベリアにある、透明度が世界最大級のバイカル湖を守るプログラムを採択し、2012年から20年までのバイカル湖の保護に関する文書を承認した。 バイカル湖は、ユネスコ登録の世界遺産であるにもかかわらず、湖と周辺の環境は懸念を呼び起こしている。しかも、湖に流れ込む廃棄物の98%は隣接するパルプ製紙コンビナートから排出されている。だが、当局は雇用と大量のパルプ製品をもたらすコンビナートの閉鎖に踏み切ることができない。 プログラムはパルプ製紙コンビナートの問題解決を目指している。その具体的内容についてセルゲイ・ドンスコイ天然資源エコロジー相はロシースカヤ・ガゼッタ紙とのインタビューで次のように述べた。

プログラムの課題は?
 第一に、すでに環境に及ぼされた損害を除去すること。この領域には経済活動によって多くの廃棄物が蓄積しています。二つ目の課題は、現在の悪影響を緩和すること。
 さらには、バイカル自然区域の環境モニタリングシステムの改善。現行のシステムでは全域を100%カバーできないからです。
 そのほか、自然のリスクの軽減も目指しています。域内の火災面の安全性を大幅に高める化学消防ステーションが24か所設けられ、170㌔㍍に
わたって護岸工事が行われ、洪水や土石流を防ぐ設備が施される予定です。

廃棄物の処理は?

 産業廃棄物処理場が六つ建設される予定です。バイカル・パルプ製紙コンビナートとジダー・コンビナートの廃棄物を含めて。その結果、20年までに、産業廃棄物に汚染された領域の80%が元の状態に戻ります。また、そのほかのゴミを処理する様々な施設も49か所建設される予定です。

地域の
発展の内容は?
 私たちはレクリエーションの積極的な活用つまり観光に力を入れたいと思っています。102の旅行者向け宿泊センターの建設および1000㌔以上にわたるエコロードの敷設が計画されています。

プログラムの費用は?
 8年に及ぶこのプログラムの費用は総額580億ルーブル(約1400億円)で、その43%は廃棄物による汚染レベルを低くする措置に、20%は汚染物質の放出を抑えるために使われます。つまり費用の半分以上は、バイカル湖を汚染から守るためです。