新学期は、ピカピカのマックブックが小学生を迎えた =Legion Media撮影
新学期は、ピカピカのマックブックが小学生を迎えた。モスクワの小学校1年生にマックブックを与えるという取り組みは、2010年に180校、2011年に1500校以上で行われた。今年の9月1日からは、2年生も使うようになる。
子供たちを電子日記帳、電子教科書、電子日誌といったデジタル環境または電子的環境で学習させようという、低学年向けの新指導要領の一環として、高価なパソコンが小学校に導入されている。
この教育プログラムは、アップル製品を高く評価していることで知られる、ドミトリー・メドベージェフ前大統領が積極的に推進していた、「ロシアの新しい学校」プロジェクトの一部だ。
学校によりバラツキ
モスクワの国家プログラム「情報都市」では、2014年までにモスクワの小学校の生徒100人あたり17台のパソコンを導入することを目標としているが、現在のところ、学校ごとに等配分できていない。
そのため、ある学校では1年生と2年生が使っているのに、別の学校では2人で1台のパソコンを操作する事態になっている。「モスクワ・ニュース」紙が1年生の保護者にアンケートを取ったところ、まだ1台も届いていない学校もあるという。
「2012年モスクワ市教育機関導入用情報通信技術機器一式納入」契約には、マックブックにインストールされるソフトも含まれている。
算数ソフト「マトリョーシカ」や「生きた算数」、作文上達ソフト「生きた言葉」、1年生がアニメを使って物語を描いたり、それより上の学年の生徒が理科の実験をシミュレートしたりすることのできるソフト「初めてのロゴ」などだ。
「無理にマックブックにしなくても…」
モスクワの小学校1年生の保護者の反応は、子供がマックブックで勉強することに喜んでいたり、高価なアップル製品にとまどっていたりと、さまざまだ。
「うちの娘は1年生の時にマックブックを使いましたが、先生はいつも『これは高い機械だから壊しちゃいけません。壊したら自分のお金でなおすことになりますよ』と、注意していたらしいです。子供たちは怖がってしまって、その授業を嫌がっていました。主に『マトリョーシカ』ソフトで学習していましたが、インターネット経由でも使えるので、家からもログインできました。とてもおもしろいソフトだと思いましたよ」と第191番小学校の生徒の母親、クセニヤ・ソチロワさんが話した。
「うちの息子は1年生でパズルを組立てたり、特別ソフトで文法を学んだりしていました。あとキーボードの入力練習もしたようです。子供たちはとても気に入っていましたし、値段のことで注意はされませんでした。先生たちは特別にパソコン教室に通っていました。何の不満もありませんが、プロジェクトのコストを考えるとちょっと・・・こういったプログラムはウィンドウズにもありますから、普通のノートパソコンをひとりひとりに購入する方がいいような気がします。そっちのほうが簡単で安く済むでしょう」と第1286番小学校の生徒の父親、アンドレイ・プロコフィエフさんは述べた。
*記事の完全版(ロシア語のみ)
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