=コメルサント通信撮影
モスクワのホテルは、8年連続でこのランキングの首位を保っている。2番目はナイジェリアのラゴスで、3番目はスイスのジュネーブだ。ジュネーブの平均宿泊費は271ユーロで、モスクワより53ユーロ安い。4番目はチューリッヒの265ユーロ、続いて、リオデジャネイロ、ニューヨーク、シドニー、香港、パリが来て、10番目はワシントンとなっている。ロシアのホテル関係者は、このデータに驚いた。ロシア・レストラン・ホテル連盟のワジム・プラソフ副会長は、モスクワのホテルはロンドンほど高くはないと主張した。
ユースホステルの多くは統計に含まれず
「booking.comのサイトにアクセスすると、モスクワには少なくとも377軒のホテルがあることが分かります。しかしながら、公式の統計では、その約半分しかありません。モスクワの市場でホテルが不足していると考えるのは正しくなく、現在の状況下で、ホテルは十分に足りています。毎年新しいホテルが開業していますが、そのうちの多くは公式統計に含まれませんから、モスクワ市政府はそれらのホテルについてよく知らないと言えるでしょう。20~30室の小さなホテルのことです。ユースホステルが新たなトレンドとなっていますから」。
ランキングも顧客獲得の方便
イギリスの調査では、高級ホテルや三つ星の有名なホテルが対象となり、新しいホテルは含まれなかったようだ。そのために1泊324ユーロという数字が出たのだろう。
「土日の話ではなく、通常価格の話です。300ユーロから600ユーロが、五つ星ホテルの平均宿泊費で、実際に高いです。モスクワの『リッツ』ホテルとパリの『リッツ』ホテルの価格を比べて、モスクワの方が高いとは思えません。この調査は正確ではありません。顧客獲得競争なんですよ。モスクワが高いと言えば、旅行客は行くのをちゅうちょしますから」。
三つ星のデザイナーズ・ホテルも続々開業
モスクワには、ホテルが400軒以上ある。ここ2年で、三つ星のデザイナーズ・ホテルが数十軒開業した。良い客室は、4000~5000ルーブル(約9700~12000円)で見つけることができる。ロシア旅行業同盟のユーリー・バルズィキン副会長は、夏季は割引サービスがあり、最大70%安くなることもあると述べた。
シーズンを選べばお得
「モスクワのホテルは決して安くはありませんが、時期的な差があります。旅行業者を通せば、シーズン中や夏季はより安く宿泊することができます。団体利用などで、4つ星ホテルに子供のグループを連れてくることもできます。1室4000ルーブル(約9700円)を3名で利用した場合、1名あたり1300ルーブル(約3100円)ですから」。
ちなみに、9月1日だと、あるホテルの通常1万8000ルーブル(約44000円)の客室は、3500ルーブル(約8500円)で宿泊できる。
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