1. クリュチェフスカヤ山
=Lori / Legion Media撮影
この山は、カムチャツカ地方に位置する、ユーラシア大陸で最も高い活火山だ。高さ4850メートルで、山齢は7000年。過去270年で50回以上の強い噴火があった。2004年から2005年に起きた噴火では、噴出した火山灰の高さが8000メートルに達した。最近の噴火は2009年。クリュチェフスカヤ山は多くの登山家や旅行者を引きつけているが、噴火の犠牲者の数も他のカムチャツカの火山より多くなっている。
2. コリャークスカヤ山
=Lori / Legion Media撮影
高さ3456メートル。山の頂上には、直径180メートルから200メートルの最近できた噴火口がある。カムチャツカ地方の首府であるペトロパブロフスク・カムチャツキー市から35キロに位置し、街の景色の一部となっている。2008年12月末に噴火が起きた際、水蒸気とガスが噴出し、宇宙からの画像に鮮明に映っていた。最近の噴火は2009年。
3. アヴァチンスカヤ山
=Lori / Legion Media撮影
高さ2741メートル、噴火口直径400メートル。カムチャツカ地方の首府であるペトロパブロフスク・カムチャツキー市に近く、行きやすい場所であることと、登山しやすい山であることから、訪れる人の多いカムチャツカの火山の一つとなっている。山の頂上に向って登山道がつくられているため、平均登頂時間は6時間から8時間だ。最近の噴火は2001年10月5日。
4. 爺爺岳
=Lori / Legion Media撮影
1819メートルのこの山は、千島列島の国後島にある。島の先住民のアイヌ人の言葉で、「チャチャ・ヌプリ(チャチャ=父、ヌプリ=山)」と呼ばれ、その後日本で「チャチャ(爺爺)山」と呼ばれるようになった。ロシアでも「チャチャ」と呼ばれているが、偶然にも(?)、ロシア語で「チャチャ」は「父」を意味する。
爺爺岳は、国後島のどこからでもその姿を見ることのできる、島のシンボルの一つで、地元の住民は最も美しい火山であると考えている。
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5. カルィムスカヤ山
=Lori / Legion Media撮影
カムチャツカ地方のこの山は、高さ1536メートルの非常に活発な火山である。1852年から20回以上の噴火を記録し、その多くが数年続いた。1996年から5年以上続いた噴火は、カルィムスカヤ山のふもとから南に6キロに位置するカルィムスコエ湖でも、同時に水中噴火が起こった、珍しい例である。湖の噴火は18時間から20時間続いた。この時、湖では100回以上の水中噴火が起こり、15メートルほどの津波が発生した。湖の温度は急上昇し、文字通り沸騰して、湖水中の塩分と酸の濃度も著しく高まり、湖に生息していた生物や植物はすべて死滅した。最近の噴火は2010年。
6. ジュパノフスカヤ山
=Lori / Legion Media撮影
カムチャツカ地方ペトロパブロフスク・カムチャツキー市から70キロに位置する、高さ2958メートルの火山。頂上に氷と万年雪の帽子をかぶった、4つの円すいが合体した山脈のような山塊である。西の円すい山の高さは2500メートルで、直径500メートルの噴火口がある。最近の噴火は1959年。
7. ムトノフスカヤ山
=Lori / Legion Media撮影
カムチャツカ南部でもっとも大きな火山のひとつ。高さ2323メートル、中心部の噴火口の大きさは2キロ×1.5キロ。2008年4月、ロシアのパラシューティスト、ワレリー・ロゾフさんは、この噴火口に飛び込んだ。有史以来、16回以上噴火している。最近の噴火は2000年で、その後湖が形成され、現在は夏でも凍結している。
8. 阿頼度山
=Lori / Legion Media撮影
千島列島の最北に位置し、最高峰の火山で、高さ2339メートル。アトラソフ島にそびえる。島全体が水上に顔を出した火山の一部となっている。阿頼度山の特徴は、その山麓や山腹に、複数の群にまとまった側火山が30山以上もあることだ。最近の噴火は1996年4月。
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9. 科学アカデミー山
=Lori / Legion Media撮影
カムチャツカ地方にあるこの火山の高さは1180メートル。優れた火山学者のウラジーミル・ブロダベツが、1939年に山を「科学アカデミー」と命名した。山の北側には、深さ70メートル、直径3.5キロのカルィムスコエ湖がある。高い斜面に囲まれた湖は風光明媚だ。湖の南側には、煙をはくカルィムスカヤ山が顔をのぞかせる。突き出た崖のある、丸みを帯びた頂上からは、左右対称に両方向へ下りのラインを描き、羽を広げたコウモリのように見える。最近の噴火は1996年。
10. ベズイミャンヌイ山
=Lori / Legion Media撮影
カムチャツカ地方にあるこの火山は、高さ2882メートル、噴火口の直径1.3キロ×2.8キロ。高さ7キロまで火山灰を噴き上げ始めた、1956年3月30日の有名な噴火が起こった後に、この名前がつけられた。ベズイミャンヌイとは無名を意味する。つまり名の無い山である。この日以降、最大の噴火が周辺を振動させ、巨大な火山灰雲が高さ35キロまで噴出した。山の頂上は吹き飛ばされ、直径1.5キロの噴火口ができ、山の高さは250メートル低くなった。1956年の噴火は、有史以来、世界最大の噴火のひとつに数えられている。
11. 芙蓉山(サリチェフ山)
=Lori / Legion Media撮影
1496メートルのこの山は、千島列島の松輪島にある。島の名前は、アイヌ語の「モト・ア(土着の者だ吾々は)」から来ている。1805年、初の世界周航を成し遂げる途上にあった探検家クルーゼンシュテルンが、ガブリール・サリチェフ提督に敬意を表して、山の名前を付けた。サリチェフ提督が1785年から1793年の英国海軍軍人ジョセフ・ビリングスの探検に参加した際、松輪島の位置をかなり正確に示したことから、提督の名前を冠することになった。最近の噴火は2009年。
12. シヴェルチ山
=Lori / Legion Media撮影
高さ3283メートル。カムチャツカ半島最北の活火山で、最も大きな火山のひとつ。山麓の広さは40キロ×50キロ。最近の噴火で最大のものの一つが、1964年11月12日に起きた噴火で、火山灰は高さ15キロまで噴き上がり、火山岩のほこりや欠片は20キロ先まで飛んだ。最近の噴火は2012年4月。
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