アレクサンドル・エメリヤーノフ撮影
プーチン大統領、大会に親書を寄せる
プーチン大統領は、親書のなかで、核軍縮の問題にも触れ、ロシアは核軍縮を追及しており、「新たなイニシアチブに対して開かれている」としながら、「核軍縮の実現は、それが互いに等しい条件で行われ、世界の安全保障と戦略的安定に影響しうる、あらゆる要因を考慮した場合にのみ可能だ」と述べた。
そして、そうした要因として、米国の無制限なMD(ミサイル防衛)の配備、宇宙への兵器配備の脅威、欧州における通常兵器の質と量の両面での不均衡を挙げた。
拡散し続ける核兵器
ロシア医学アカデミー会員で、長年IPPNWの共同会長を務めているセルゲイ・コレスニコフ氏は、「プーチン大統領の挙げた脅威は、医師たちを悩ませている問題と多くの点で一致します」と述べた。
「今は不安な時代です。政治家や軍人の多くは、核兵器を抑止の兵器と呼びたがりますが、現代社会でも、ましてやそれ以前の冷戦時代でも、核兵器の拡散を抑えることはできませんでした」。
事実として、核兵器保有国は、5カ国から7~8カ国に増えており、イランや北朝鮮の核問題の難しさを考えれば、この傾向は弱まってはいない。
「広島は世界の建て直しのシンボル」
プーチン大統領は広島の大会に対して、その成果が「世界の安全かつ安定的な発展という、共通の目的に向かって人類が進んでいく上での、新たなイデーとイニシアチブとなる」ことを期待する、と、その親書で述べた。
IPPNWの記念すべき第20回大会が広島で開催されたことは意義深い。
「広島は特別な場所です。広島は、世紀最大の惨禍の記念碑であると同時に、世界の建て直しのシンボルなのです」。開会式で、バップ・タイパレIPPNW共同会長(元フィンランド厚相)は開会式でこう述べた。
タイパレ氏は、コレスニコフ氏とともに、数年間共同会長を務めてきたが、広島大会開幕に先立って、規約に従って、新任者に“バトンタッチ”した。
ロシアからは、共同会長として、ウラジーミル・ガルカベンコ氏が選出された。氏は、学生時代から20年間以上、IPPNWで活発に活動してきており、最近はCIS(独立国家共同体)の副会長を務めていた。
IPPNWの広島大会は、26日(日曜日)まで開催される。
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