伝統誇るロシアのサーカス。大人も子供も家族そろって楽しめる娯楽だ =PressPhoto撮影
ロシアの有名な舞台演出家で、全世界で百年以上用いられている演技システムの創始者であるコンスタンチン・スタニスラフスキーは、かつてロシアのサーカスを「地上で最高の場所」と呼んだ。それがまもなく来日する。
サーカス芸術は19世紀末にロシアへ伝わり、数多の有名なサーカス一族の出現によって20世紀初めに一世を風靡した。
【国立ボリショイサーカス】
7月13 日~16日
長野・ビッグハット
7月20 日~ 23 日
静岡・ツインメッセ静岡
7月27日~8月5日
横浜・横浜文化体育館
8月8日~8月13日
福岡・福岡国際センター
【国立ボリショイ動物サーカス】
7月14日~16 日
福井・サンドーム福井
7月21日~8月12 日
東京・有明コロシアム
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ドゥーロフ家は世界に最も名を馳せた調教師の一族で、一座は13両以上の編成で百を超えるいろんな種類の鳥獣を引き連れて国内を巡業した。そして、調教師が愛撫だけで4足の弟子たちに曲芸を仕込む、世界中に知られる調教法「ドゥーロフ・メソッド」の元祖となった。
初期の公演では、ゾウとポニーがソリストを務める動物ジャズオーケストラなど数々の出し物を目にすることができた。セイウチやアシカの海獣たちを最初に扱ったのはロシアの調教師たちで、史上初めて草食と肉食の動物が一緒に同じ舞台に乗った。
1949年には、バレンチン・フィラートフによって、今なおロシアのサーカス団の代名詞となっているアトラクション「クマのサーカス」が創られた。「ロシア・サーカスのスタニスラフスキー」との異名をとる有名な曲馬一族の元祖アリ=ベク・カンチェミーロフによって創始された曲馬劇場「アリ=ベクのオセチアの曲乗りたち」も花形となった。彼の歩みは、サーカス、乗馬競技、映画における乗馬の裾野を広げ、回転、曲乗り、挟みといった曲馬の基本技を定着させた。
ロシア国営サーカス会社(ロスゴスツィルク)は現在、4千人の芸人と6千以上の動物を擁し、約 70 のサーカス団を傘下に収める。毎年、3つのサーカス学校から数十人の芸人が巣立ってゆく。今夏、有名な調教師と曲馬の一族の後継者たちが日本を訪れる(初来日は1958年)。芸人たちの新しいプログラムは空中アクロバット、曲馬、クマのサーカス、ピエロ芸など盛り沢山だ。
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