=タス通信撮影
プーチン氏は7日に大統領に就任した後、18日から19日のG8サミットに出席する。そこで日本の野田佳彦首相と会談する予定だ。また、ウラジオストクのAPECサミットでも、日本側はロシアとの首脳会談を望んでいる。それに向けた準備を前原氏がモスクワで行った。
3日に開かれた前原氏の記者会見では、「ウラジオストク」という単語は、別の意味で登場した。国内の原発がすべて稼動を停止した状況下で、エネルギーを節約せざるを得ない日本は、ロシアからのガス輸入に関心がある。前原氏は液化天然ガスの代わりに、ロシアから直接日本に対してガスパイプラインを敷設することにも言及した。
前原氏は他の協力分野として、原子力エネルギー、漁業、観光、農業、テロ・麻薬対策なども挙げている。
両国の協力を妨げているものとしては、予想通り、未解決の領土問題が挙げられた。セルゲイ・ラヴロフ外相との会談で前原氏は、56年間行ってきた議論はすでに尽くされたとの考えを示し、同じことを繰り返すのは建設的ではない、と指摘した。また、行き詰まりを打開する具体的な方法こそ示さなかったものの、新しい方策を模索する可能性を示唆した。
前原氏は外相時代、日本の外務大臣としては初めて、北方領土における共同経済活動の可能性を指摘した人物だ。とはいえ、日本の原則的な立場を守りながら、である。以前にはこの問題について、かなり強硬な立場を持っていた前原氏であるが、徐々にそれは和らいできている。
日本はエネルギー資源を輸入に頼っており、中東情勢が不安定化する中、日本政府はロシアとの二国間関係についても、より現実的なアプローチを強いられるだろう。それは対立よりも協力を選ぶということだ。
(「ロシアの声」紙抄訳)
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