日曜日にロシア正教の復活大祭

西方教会ではクリスマスが最大の祭日であるのに対し、ロシア正教は復活大祭を最も重要な宗教的祭日とみなしている。=ロシア通信撮影

西方教会ではクリスマスが最大の祭日であるのに対し、ロシア正教は復活大祭を最も重要な宗教的祭日とみなしている。=ロシア通信撮影

明日の4月15日の日曜日は、ロシア正教会の復活大祭(パスハ)に当たる(西方教会の復活祭は、今年は4月8日に既に祝われている – 編集部注釈)。復活大祭の日付は春分直後の満月の日に定められるため、毎年異なるのが特徴だ。

 西方教会ではクリスマスが最大の祭日であるのに対し、ロシア正教は復活大祭を最も重要な宗教的祭日とみなしている。世論財団が2003年に実施した世論調査によると、ロシア国民は復活大祭を正月、誕生日に次いで、3番目に重要な祝日とみなしているようだ。 

 実際には、大多数のロシア人にとって、復活大祭の祭式は信仰の問題というよりは、むしろ民俗的な独自性に関わる問題であるようだ。復活大祭の準備は特定の慣習に沿って進められるが、それらは民俗的な慣習に由来するものも多い。 

 まず、復活大祭前の木曜日には、家をすみずみまで徹底的に掃除することが習わしとなっている。「清掃の木曜日」として知られるこの日には、年に1度しか掃除しないような人でも、誰もが家を掃除する。その次の朝、多くの家ではすでに膨らみはじめたパン生地の香りが充満し、夕刻にはオーブンに入れる準備が整う。こうして、円筒型をした復活大祭のケーキ「クリーチ」が作られる。もう一つ欠かせないのが、色染めした卵である。多くの人たちが、この日に備え、前もって色染め用のタマネギの皮を集めることを習慣としている。復活大祭の際になぜ卵を染めるのか、たとえその理由を知らなくとも、鮮明な赤みに染めるためにはタマネギの皮が何枚必要か、あるいは何分間卵をゆでるか、ということはしっかりわきまえているのだ。 

 キリスト教の伝統では、卵は新たな生命の象徴である。そして、人類の罪を購うためにキリストが流した血の色の象徴として、卵は赤く染められなければならない。出来上がった卵や「クリーチ」は、土曜日の朝に教会に持ち込まれ、祝福を受ける。


 これらの調理では味見が許されないため、多少の困難が生じる。復活大祭前に40日間続く大斎(おおものいみ)期間中、信仰深い正教信者は、砂糖、肉および乳製品を食するのをひかえる。これは日曜日の朝、復活大祭のミサが終わるまで解禁されない。大斎の期間中に節制する宗教的慣行は、卵を染める慣習ほどには広く実施されていない。 

 復活大祭のミサは午前3時頃に終了する。その最後に、司祭は「ハリストス復活!」と宣言する。すると信徒はそろって3回「実に復活!」と応じる。ロシア正教の1年の行事は憂鬱に満ちたものが多いが、こればかりは最も喜びに満ちた瞬間である。そのため、人々がキスしてお互いに挨拶し合うのも、納得がいく。そして、ようやく卵やクリーチを食することが許される。節制後に最初に口にするものは、教会で祝福されたものでなければならないのだ。 

 日曜日には、テーブル中にあふれたご馳走で、盛大な祝宴が行われる。食べ物の種類に差異はあるが、ロシアの復活大祭のテーブルには、ピラミッド型に成型された甘いデザートの「パスハ」やケーキの「クリーチ」が並ぶ。それまで長期間節制を続けてきた人たちは、好きなだけ食べることができるが、もちろん節制をしなかった人たちも同様に食べ放題の慣習に加わる。子供たちはテーブルの上で卵転がしをしたり、卵をぶつけ合ってどちらの卵がより強いかを競い合ったりして遊ぶ。このような振る舞いを注意する者はおらず、大人がこの遊びに加わることさえある。復活大祭の日曜日には、誰もが子供であるかのように感じるものなのだ。

 

=タス通信撮影