1.世界初の弾道ミサイル
1946年5月、ヨシフ・スターリンがロケット製作の産業を立ち上げる命令に署名した。それから11年後の1957年8月、世界初の弾道ミサイル「R-7」の実験が成功した。セルゲイ・コロリョフがプログラムの責任者に任命され、彼にあらゆる権限が与えられた。カザフスタンの小さな村の近郊に発射場が建設され、これは後にバイコヌール宇宙基地として知られるようになった。1957年の秋には、大陸間弾道ミサイルを使用して、地球を周回する史上初の人工衛星が打ち上げられた。
2.世界初の人工衛星
1957年10月4日、ソビエト連邦は地球を軌道周回する世界初の人工衛星「スプートニク1号」を打ち上げた。それまで西側のプロパガンダは、ソビエト連邦の技術力は西側のそれにはるかに後れをとっているという考えを広めていたため、打ち上げ成功のニュースは世界中に衝撃を与えた。この衛星は電波を送信したため、世界中のアマチュア無線ファンがその信号を受信することができた。
3.宇宙犬のベルカとストレルカ
1960年夏、2匹の宇宙犬が地球軌道を周回した初の生物となった。犬を乗せたこの飛行は24時間を少々超えるもので、その間に宇宙船は地球を15回周回した。これらの犬は、宇宙飛行が生体に及ぼす影響(加速による負荷、無重量状態や放射線など)を研究するために使用された。2匹とも熟年に至るまで生き、その後自然死した。
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4.月に初到達
アメリカ人が人類として初めて月面に降り立った時、そこにはソビエト連邦のペナントがすでに10年も前から存在していた。これらの旗は1959年9月14日、ソビエト連邦の宇宙船「ルナ2号」によって月面に落下されたもので、同船が月に到達した世界初の宇宙探査機である。同年、ソビエト連邦の「ルナ3号」宇宙船は、月の裏側の写真撮影に成功している。
5.有人宇宙飛行
ちょうど50年前の4月12日、「パエハリ!(行くぞ!)」という気合いの入ったかけ声と共に、宇宙飛行士のユーリー・ガガーリンが宇宙に向かって飛び立ち、初の有人飛行を成し遂げた。「ボストーク1号」とともにカザフスタンから打ち上げられた27歳のガガーリンは、108分間の宇宙飛行の間に地球軌道を1回周回し、ソ連領のサラトフ地方に無事着陸した。その後の数時間のうちに、彼が成し遂げた偉業のニュースは世界中に届き、こうして新しい時代が始まった。
6.宇宙服
世界初の気密性をもった宇宙服は、ソビエト連邦で1959年末に開発された。科学者たちは当初、モジュールが無事に地球に帰還着陸した後に宇宙飛行士を保護する目的の簡易保護服の開発を命じられた、だが、その時には既に、彼らは宇宙服の試験段階に入っていた。宇宙開発設計責任者のセルゲイ・コロリョフの妥協を許さなない方針が、結果として完全な気密性をもったSK-1型宇宙服の開発を可能にした。
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7.月面ローバー
世界初の月面ローバーである「ルノホート1号」はソビエト連邦で開発された。月の表面の探査、月面における放射線やX線の測定、および月の土壌の化学成分や特質を調査することが目的だった。このローバーは、1970年11月17日に月面に到着し、設計された予想稼働時間の3倍となる10ヶ月間作動した。「ルノホート1号」は、合計10.5キロの距離を移動し、211枚の月のパノラマ写真と25,000枚におよぶその他の写真を送信した。
8.ヴィーナスに初アタック
実用可能な装置を初めて他の惑星(金星)に着陸させたのも、ソビエト連邦の科学者たちである。「ヴェネラ7号」は無人の宇宙探査機で、1970年の12月中旬、地球の隣の惑星、金星の表面に着陸した。この着陸モジュールの船体は、100気圧の気圧と500度の熱に耐えることができるように、チタンからできていた。それ以前の探索機は、それほど過酷な環境に耐えられるように設計されていなかったので、いずれも高度約25キロのあたりで崩壊してしまった。
9.宇宙遊泳
1965年3月、ソビエト連邦のアレクセイ・レオーノフは、人類で初めて宇宙遊泳に成功した宇宙飛行士となった。彼は10分間、宇宙船から5メートル以上離れて自在に遊泳した。毎秒7km以上のスピードで宇宙空間を移動する宇宙船の軌道上で、彼は長距離を遊泳した。
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10.宇宙を飛んだカモメ
ヴァレンティナ・テレシコーヴァ(飛行士を識別するサインコールは、カモメを意味する「チャイカ」)は、女性初の宇宙飛行士。彼女は3日近くを「ボストーク6号」の宇宙船で過ごした。テレシコーヴァは後に、同じく宇宙飛行士のアンドリアン・ニコラエフと結婚した。娘のエレーナは「宇宙」家族に産まれた最初の子供だ。
11.世界初の宇宙ステーション
「ミール」宇宙ステーションは、宇宙空間における世界初の常駐研究ステーションだ。そのメインモジュールは、1986年2月20日に打ち上げられた。その後10年以上に渡り、6つのモジュールの増設に成功している。同宇宙ステーションはこれまでに、地球から天王星までの距離(2.871x109 km)を超えるほどの距離を飛行している。
12.宇宙観光
初の民間人宇宙飛行士は、日本人ジャーナリストの秋山豊寛氏で、1990年12月初旬、「ソユーズTM-11号」に搭乗し、宇宙空間に向かった。だが、本格的な宇宙観光時代の幕開けは、アメリカ人ビジネスマンのデニス・チトー氏が国際宇宙ステーションを訪れたのがきっかけ、と考えられている。「ソユーズ」宇宙船は他にも、何人もの観光客を国際宇宙ステーションのロシア側モジュールに運んでいる。宇宙観光のフライトは少なくとも、次の2つの問題を解決した。すなわち、メディアの宇宙関連の関心度を維持するとともに、宇宙開発プログラムに民間資本を引きつけることに成功した。
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