ロシアの政治集会

2月4日に反プーチン・デモが三たびモスクワのボロトナヤ広場を埋め尽くした。=ロシア通信撮影

2月4日に反プーチン・デモが三たびモスクワのボロトナヤ広場を埋め尽くした。=ロシア通信撮影

ロシアの2月は大規模なデモ一色に染まる気配だ。2月4日はモスクワ市だけでも25万人が集結し、初春までにさらにその記録が更新される可能性も出てきた。

ロシアの複数の政治勢力や社会勢力は、2月後半に計25万人以上を結集させる大規模なデモを計画している。「公正な選挙」を訴える抗議集会の組織者は、モスクワ市のサドーヴォエ環状道路でモーターラリーと人間の環を、プーチン支持派や議会野党は同じくモスクワ市のトゥヴェリ通りで集会とデモ行進を、反オレンジ革命(現政権維持)を訴える勢力はモスクワ市北東部でデモを、それぞれ予定している。

モスクワ市役所は、現時点ではデモ組織者からの申請をそのまま承認しておらず、一部には参加者の人数を減らすことや、デモの実施場所の変更などを求めている。そのほかにも、2月はロシア各地で大規模デモが計画されている。

219日 ロシア各地でモーターラリー

「公正な選挙」を求めるデモの組織委員会は、昨年12月から順調にデモを開催し続けているが、今回はデモ行進や集会といった従来の抗議形式を変える決断をした。1月29日にサドーヴォエ環状道路で行ったモーターラリー(自動車による周回)が、成功裏に進められたことを受け、組織者はロシア全土で同様の抗議活動を行う予定だ。前回と同様、有権者連盟が支持する形で、ソーシャルネットワークを通じて、2月19日の参加が呼びかけられる。

デモの発起人は自動車の所有者に対し、白い目印で自動車を飾り、それぞれの街の環状道路で走行するよう呼びかけている。現在、サンクト・ペテルブルグ、オムスク、エカテリンブルグ、トリヤッチ、バルナウル、ニジニ・ノヴゴロド、サマーラ、ヴォルゴグラード、カザンなど20都市の反対派が、フェイスブックやロシア版SNSのフ・コンタクチェでグループを結成し、モーターラリーの参加者を集めている。

 

223日 プーチン支持者

プーチン陣営選挙本部および全ロシア人民戦線は、2月23日にモスクワ中心部で20万人規模のデモ行進および集会を計画している。

デモの申請書はすでにモスクワ市役所に提出されているものの、当局は参加者を10万人以下に減らすことと、開催場所をマネージ広場からポクロンナヤ・ゴラー(戦勝記念公園)またはルジニキ・スタジアムに変更することを求めている。

集会にはプーチン本人が参加する可能性があり、ドミトリー・ペスコフ首相報道官はそれを否定していない。

 2月4日にポクロンナヤの丘での集会は、野党のデモに対抗するものとなり、「私たちには失うものがある」というスローガンのもとで行われた。=ロシア通信撮影

2月4日にポクロンナヤの丘での集会は、野党のデモに対抗するものとなり、「私たちには失うものがある」というスローガンのもとで行われた。=ロシア通信撮影

223日 共産党、自由民主党、「公正ロシア」党員がトゥヴェリ通りに

プーチン支持者と同じ2月23日、議会野党のロシア連邦共産党、ロシア自由民主党、「公正ロシア」政党の3党が集会を行う。共産党は午後1時から2時半の間、プーシキン広場からトゥヴェリ通り経由でオホートヌィ・リャドや劇場広場まで、5000人規模の集会とデモ行進を行う旨、申請書を提出している。モスクワ市役所は、マネージ広場の集会のみを許可する意向だ。共産党の集会は、ソビエト陸軍および海軍の94周年を祝う目的も兼ねている。

「公正ロシア」は、2月23日午後1時から3時の間、マネージ広場からプーシキン広場まで、2000人規模のデモ行進を行うとしている。

自由民主党の代表は、2月23日、プーシキン広場において、2500人規模の集会を行う旨申請を提出しているが、モスクワ市役所からの承認待ちとなっている。市役所側は、1500人規模に縮小する必要があるとみなしている。

 

223日 第三勢力

さらにこの日、反オレンジ革命派(現政権維持の反革命派)の中でプーチン支持集会との合流を望まないメンバーが、個別に集会を開催する予定だ。集会では「時代の本質」の活動を企画し、賛同組織を集める。

「時代の本質」の主催者であるセルゲイ・クルギニャンは、政府に対して厳しい注文を突き付ける集会になると説明し、演説者は「オレンジの厄介者(ロシアの反政府派)」に異議を唱える予定だ。

主催者側は1万5000人の参加を申請している。申請書には複数の集会場所が記入されており、どこに決定するかは、モスクワ市役所が検討した上で明らかとなる。

前回の反オレンジ革命の集会は、2月4日にポクロンナヤ・ゴラー(戦勝記念公園)で行われたが、参加者は口々にプーチン支持を訴えていた。1万5000人の参加を申請していたものの、内務省の発表によれば、14万人が集まったという。届け出人数の大幅な超過に対し、裁判所は「ロシアの愛国者」政党のナデージダ・コルネエワ副代表に罰金1000ルーブル(約2500円)を科したが、プーチン首相がそれを肩代わりしている。

 

226日 人間の環と「政治の冬」の見送り

2月26日、従来とは異なる形式で、もう一つの「公正な選挙」を求める集会が開催される予定だ。野党代表が午後2時、サドーヴォエ環状道路内の歩道に、スローガン、演説、プラカードなしで立つことになっている。主催者側によると、「大きな白い環」と名付けられたこのデモでは、サドーヴォエ環状道路を人間の環でつなぐために、3万4000人の参加が必要となる。

モスクワ市役所は、交通や歩行者の流れの邪魔にならない限りは、承認は必要ないとの立場をとっている。

「公正な選挙」を訴える人々は、モスクワ市中心部での人間の輪の後、革命広場で午後4時から「政治の冬」を見送る予定。組織委員会のメンバーで「左翼戦線」の調整役であるセルゲイ・ウダリツォフ氏によると、「プーチン政府の冬」をモデルにした小さな人形を作り、「マースレニツァ(冬を見送り、春を迎える謝肉祭)」の伝統に従って、火を放つとしている。

デモの際には、政治団体や市民のグループの代表、また次期選挙の監視者が演説を行う予定で、月曜日に提出された申請書によると、集会には1000人が参加することとなっている。

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