「大切なのは幸せであること 」 = PhotoXpress撮影
早く良い男を!
「私はいつも両親のように早めに結婚したいと思っていました」。マリア・オソーキナさん( 25 )は、18歳の時に23歳の将来の夫と知り合い、数ヵ月後にプロポーズされた。農村はもちろん一部大都市をのぞく地方都市でも、伝統的結婚観が根強い一方で、女性の経済的自立は難しい。しかも、多くの男が仕事にあぶれ酒びたりという状況では、結婚競争が激化するのは当然のなりゆきだろう。田舎では 25 歳を過ぎた未婚女性は「老嬢」扱いされる。
ロシア女性の平均初婚年齢は、日本が28歳なのに対し23,5歳である。
再婚も自立も困難
モスクワっ子、ナターリア・トローシナさんは、20歳で結婚し、1年後に子供を生み、その後まもなく離婚した。「早すぎる結婚は早い離婚に終わるのが落ちね」と彼女は言う。早婚は高い離婚率の一因になり、シングルマザーを増やすが、再婚も経済的自立も難しいのが現実だ。
10 %
外国人と結婚したいと思うロシア女性の割合。近年の好景気にもかかわらず比較的多い。
121万
2010年にロシアで登録された結婚。大都市では、登録せず同棲する「市民結婚」が増えている。
人口統計学者のセルゲイ・ザハーロフさんによれば、30歳過ぎの独身男性が伴侶を見つけるのは容易だが、女性の場合は5割以上が見つけられない。その原因は、一つには男性の死亡率が高すぎること。ロシアの男女の人口を比べると、50歳代では男性が女性を 15 %下回り、 70 歳代では男性は女性の4分の1にすぎない。もう一つは女性の連れ子。男性は「こぶつき」を敬遠しがちだ。
こういう事情に自立の難しさが加わり、活路を外国人男性に求める女性が少なくない。ロシア人女性の50%以上はロシアの花婿を好むが、40%弱はどちらでも構わず、大切なのは幸せであることだと言う。
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