ホンダ自動車、ロシアで現地生産へ

Reuters/Vostock-Photo撮影

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日本の自動車メーカー・ホンダはロシア経済発展省に対し、現地生産の工場を建設する計画案を提出し、同省で検討されることになった。ホンダはロシアの市場拡大を見込み、関税が免除される現地生産に切り替える意向だが、進出をとりまく状況は今まさに大きく変わりつつある。

欧州ビジネス協会の資料によれば、2010年のロシアにおけるホンダ車の販売は22%減の計1万8千台。ちなみに、同時期にトヨタは86%増の5万7千6百台、三菱は135%増の3万5千台を販売している。

数字あれこれ

191万台
2010年にロシアで売られた車台数


ロシアでは、今後の市場拡大を見込んで、今年2月に、自動車メーカーに対する税制優遇措置が改正された。年産35万台以上、現地化率60%以上を課せられることになったが、これまでは年産2万5千台以上、現地化率 
30 %だったので、ハードルははるかに高くなった。

しかも、新しい優遇措置は、これからロシアに進出するメーカーだけでなく、進出済みのメーカーが協定を改定する場合にも適応される。

ただし、例外的措置として古い条件で協定を結ぶことも可能だ。ホンダは、マツダが今年6月に結んだ協定同様、改正以前の条件での締結を望んでいると見られる。 

しかし、そのためには、ロシアの「地域経済の振興のために」、極東など、自動車生産の後発地に工場を建設せねばならない。マツダの場合は極東だった。

「年産35万台以上、現地化率60%以上」を実現するのは、ロシアの高品質部品の生産能力からみて難しいとの指摘もある。

各国のメーカーは生き残りと事業拡大を目指し、様々な動きを見せ始めている。

メーカーごとの軽自動車・商用車(新車)販売台数前年比( 1 月~ 8 月)(欧州ビジネス協会の資料による)
メーカーごとの軽自動車・商用車(新車)販売台数前年比( 1 月~ 8 月)(欧州ビジネス協会の資料による)


日産・ルノーは、露大手アフトバズを買収し、来年第2四半期から同社工場での大量生産に入る。

トヨタ自動車と三井物産が、露自動車製造会社・ソラーズとウラジオストクに合弁企業を設立し、セミノックダウン方式による組み立てを行う意向との日本経済新聞の報道もあった。 実現すれば、トヨタにとってロシアで2番目の組立工場となる。

米大手ゼネラル・モーターズ(GM)は、今後数年間、ロシア工場に10億ドル以上の投資を行う計画。ノルマの35万台のうち23万台は旗艦工場のサンクトペテルブルク工場で生産し、残りはアフトバズとの合弁工場で生産するとしている。

他にも、独フォルクスワーゲンと露ゴーリキー自動車工場、独ダイムラーと露カマーズ(トラックメーカー)などが協力を始めている。

ネックとなっている部品調達だが、主に欧米の部品メーカーがロシアへ進出しつつある。進出の形態は、現地企業の買収、合弁会社設立、技術供与など様々だ。

上記のメーカー以外、ロシアの国産車のメーカーも復興する。様々の面白いプロジェクトは下記のスライドショーに集められる。