ワレリー・ラダシェビチ=タス通信
ー ダイヤ市場の規模は?
「国営ダイヤモンド生産企業ア ルロサ社の資料によれば、ロシアでは年間約 30 億ドル分のダイヤ原石が採取され、約 12 億ドル分の加工品が生産されている。
一方、世界の年間原石採取量は約150億ドル相当、また製品市場の規模は約700億ドルである。両者の差(訳注・550億ドル)が完成品の付加価値というわけだ」
ー 有名なロシアン・カットは実際に優れているのか?
「ロシアン・カットが現れたのは1970年代のことで、当時のソ連政府はダイヤ研磨産業の振興に 努めた。最高のものを輸出することが求められた結果、申し分なく美しいカットが生まれたが、それだけ量は減った。ベルギーやイスラエルの職人なら、自ら進んで量つまり価格を犠牲にしたりはしない」
ー なぜロシアではその辺を考慮しなかったのか?
「ソ連では、コストより国の規格に合致していることが肝要だったからだ。カルティエなどの有名ブランドがこのロシアン・カットを使った高級品を作るようになったが、高すぎると敬遠されがちだった。ソ連崩壊後、紆余曲折はあったが、結局、高価だが美しいロシアン・カットは残った」
ー ロシアでは特別高価なダイヤは作られてきたか?
「ゴフラン(ロシア国家貴金属ファンド)で生産されてきた。
今でもゴフランは、5カラット以上のダイヤを研磨するときには、受注を希望する企業を対象にコンクールを行う。高価なダイヤを作るには、大きな責任とリスクがあるからだ。万一ダイヤが割れてしまったら、何百万ドルがふいになる」
ー 装飾品を選ぶ際の注意点は?
「まず第一に店を選ぶこと。製造元がはっきりしていなければならないし、品質証明書も必須だ。その前に普段から展示会に足を運んだり、直接メーカーを訪ねたりしてほしいものです」
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