ロシアのどの大学に財宝がある?

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 ロシアでは伝統的に、大学に市内有数の建物が与えられてきた。郊外にキャンパスが創設されるのはまれである。国内の大学の興味深く、あまり知られていない事実を、ロシアNOWが特集する。

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1.  ニジニ・ノヴゴロド・クレムリンの近くに位置するロバチェフスキー・ニジニ・ノヴゴロド国立大学の建物は、ロシア革命前は市内有数の高級ホテルであった。1833年、アレクサンドル・プーシキンが宿泊し、1826年夏、デカブリストがシベリアの流刑地に護送される時に滞在した。

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2.  国内のウラル以東で最も歴史の古いトムスク国立大学の本館の設計には、元素の周期表を考案した化学者ドミトリー・メンデレーエフが関わっていた。キャンパス内にはユーラシアの地理的中心が位置している。これは1911年、イギリス・マンチェスターで開催された国際地震学会議で認定された。

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3.  サンクトペテルブルク市ワシリエフスキー島証券取引所街にあるサンクトペテルブルク情報技術・機械・光学大学の建物には、10月革命まで商人のグリゴリー・エリセエフが暮らしていた。ここには財宝がまだ眠ったままだと考えられている。建物の中には多数の隠し通路や空壁があり、エリセエフは1914年にロシアを大急ぎで去る前に、財宝を隠した可能性があるという。1918年から1922年まで、財宝探しが何度も行われたが、見つかってはいない。まだ隠されたままかもしれない。

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4.  1899年に設立されたサンクトペテルブルクのピョートル大帝工科大学は、オックスフォードのような独立型複合施設をコンセプトとしていた。20世紀初め、まだ郊外の位置づけだったキャンパスまでは、馬車鉄道が敷かれていた。その後、唯一の路面電車が通るようになり、学生の間で人気を博した。キャンパス内で最も遅い時期に建てられたのは高さ43メートルの給水塔で、有名なアレクサンドルの円柱よりも高い。

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5.  ロシアで最も新しいキャンパスの一つ、ウラジオストクのルースキー島にある極東連邦大学は、2012年9月のアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議に向けて建設された。

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6.  ノボシビルスク国立大学のキャンパスはオビ川の岸辺の森の中にある。観光客はさわやかな空気を楽しむためだけでなく、「カンニング・ベンチ」に座るためにここを訪れる。アコーディオン状のカンニング・ペーパーのようなベンチには、科学のさまざまな部門の数式が刻まれている。ベンチには、試験後に下級生を助ける資料を置いていくことが可能な凹部まである。

 

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7.  現在600室の寮になっているモスクワ国家研究技術大学の建物は、1932年にコミューン館として建築家イヴァン・ニコラエフによってつくられた。1964年に大学に譲渡され、数少ない現存している構成主義の建物の一つになっている。建物は現在、改築中。

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8.  エカテリンブルクのウラル連邦大学の寮は、独ソ戦中、病院として使われた。ここに向けて、負傷した兵士や将校を輸送するためのレールが敷設された。

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9.  モスクワ国立大学の雀が丘にある本館は、ロシアで最も有名な大学の建物。モスクワ大学の校舎は市内全域に多数あるが、大部分が雀が丘に集中している。

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