ロシア製品が中国のネットで販売

セルゲイ・カルポフ撮影/タス通信
 中国の電子商取引大手「京東商城(JD.com)」が、同国の電子商取引大手「アリババ」に続き、ロシア製品の販売に向けた準備を進めている。

 京東商城は今年末までに食品、化粧品、宝飾品、毛皮製品などのロシア製品を発売する予定。同社国際業務部の徐昕泉総裁がこれを明らかにした。「関心を持っているロシアの企業やメーカーと交渉を行っている」と徐総裁。京東商城の幹部はロシア政府の関係者と対面し、中国とロシアの貿易について話し合ったという。

 アリババ集団はすでに、中国でロシアの食品、化粧品、消費財を9月から販売することについて、ロシアのチェーン店「ABK」と合意している。アリババ集団の傘下にある「アリエクスプレス」ロシア・CIS事業部のマルク・ザヴァツキー部長によると、中国では良質な外国製品への関心が高いのだという。「ロシアのメーカーには、ヨーロッパの(高価な)製品と安価な中国の製品の間のニッチを埋める潜在性がある」とザヴァツキー部長。アリババ集団の「天猫国際」のプラットフォームでは、8月初めから10日間のロシア製品の広告キャンペーンが行われる。

 中国の大手オンラインストアが相次いでロシアのメーカーに接触していることは、ロシアにとって嬉しいことであり、ロシアの小売業者にとってまれなことだと、オランダ系小売コンサルティング会社「ヨス・デ・フリース」のコンサルタントであるイリーナ・ボロトワ氏は話す。中国の消費者は、ロシアの水産物に関心を持つ可能性があるという。「中国は今、世界経済の主要な原動力の一つ。国は豊かで、何か新しいもの、珍しいものをほしがるのではないか。ロシアは中国にとって、エキゾチックの一種」

 中国税関総署によると、2014年には前年比で、中国へのロシア製品の輸入は4.9%増の416億ドル(約4兆9920億円)に達し、ロシアへの中国品の輸出は8.2%増の536億8000万ドル(約6兆4416億円)に達した。

 

「京東商城」の株式約9%を露富豪が保有

 ロシアの大富豪アリシェル・ウスマノフとユーリ・ミリネルは、両者保有の「DSTグローバル財団」を通じて、「京東商城」の株式約9%を取得している。2011年からの投資額は、2014年の時点で7億8000万ドル(約936億円)。

 

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