プーチン大統領の年末恒例記者会見

 ウラジーミル・プーチン大統領は23日、国内外のマスコミ向けの年末恒例の大記者会見を行った。ロシアの次期大統領選、アメリカとの関係、ウクライナの映画監督、トルコでの事件など、さまざまな件について語った。
 Russian President Vladimir Putin
プーチン大統領の年末恒例の大記者会見=  ロイター通信

軍拡について

 「アメリカの現政権が突然、自国の強大さを誇示し始めた。確かにその通り(強大)であり、反論はしていない。我々はあらゆる潜在的な侵略者よりも強いと言っているだけだ。ただそれだけ」

 「つい最近、アメリカ人はロシアの核兵器工場に来て、ロシア人がどうやって兵器をつくっているかを見学していった。忘れた人はいないだろう?(中略)『弾道弾迎撃ミサイル制限条約』から撤退したのはアメリカであり、ロシアの思いつきではない。こちらは対応せざるを得ないだけ」

 「ロシアは、『第3次新戦略兵器削減条約』を含む、すべての国際的な核戦力の条約を、厳格に守っている」

 

2018年大統領選について

 大統領選の前倒しは、「可能だが、必然ではない」

 「その時になったら、我々が何をしたか、何をできるかを考えながら、国内および世界で何が起こっているのかを見る。そうして、自分が参加するのかしないのかを決める」

 

アメリカの選挙と民主党について

 「アメリカ政府は、自国のすべての問題を、外部要因のせいにしようとしている。私には自分なりの見方がある。アメリカの民主党は大統領選に負けただけでなく、上下両院選でも共和党に多数派になられている。これもロシアのせいだというのか?(中略)アメリカの現政権には構造的問題があるということになる。いさぎよく負けなければ」

 「民主党はその名称の本来の意味を、明らかに、忘れている。臆面もなく政権資源(選挙結果に対して影響を及ぼす能力)を使い、選挙人に有権者の選択に従わないよう呼びかけている。これは悪いこと」

 アメリカの最近の調査で共和党の有権者の37%がプーチン大統領を支持していることが示され、バラク・オバマ大統領が「ロナルド・レーガン氏は墓の中でひっくり返っているだろう」と言ったことを、記者から伝えられ、こう答えた。「アメリカの有権者の多くがロシア大統領を支持しているという話は、自分個人には関係ないと思っている。(中略)これは、アメリカ国民の多くの世界観が、ロシアの伝統的な価値観と合っていることを意味する。(中略)ところで、レーガン氏は、共和党の勝利を喜んでいただろう。そしてドナルド・トランプ氏の勝利も喜んでいただろう。トランプ氏が勝つということは、あなた方と我々(ロシア)以外、信じていなかったが。墓の中でひっくり返っているのは、アメリカ史上の優れた民主党関係者ではないだろうか」

 

ウクライナと有罪判決を受けたウクライナ人について

 「(恩赦では)無制限、無条件に全員を交換すべき」

 「『ノルマンディー形式』(ドイツ、フランス、ロシア、ウクライナによるウクライナ問題をめぐる4者協議)は高い効果を示さず、その機能は緩慢であるが、他の形式はない」

 「拘束されているジャーナリストおよび映画監督(クリミアでテロを企てたとしてロシアで禁錮20年を言い渡されたウクライナのオレフ・センツォフ映画監督の件)については、ジャーナリズムと映画制作に専念すべきである。誰も映画監督やジャーナリストを捕まえたいなんて思っていない。でも映画監督がテロを計画していたら?映画監督だから解放しろと?最初に映画監督、その後に情報機関員を解放しろと?違う人達が入れ替わり立ち替わりになると?」

 

ロシア・トルコ関係と殺害された駐トルコ・ロシア大使について

 「これは当然ながら、ロシア、そしてロシアとトルコの関係を狙ったものである。正直言うと、ロシア機(Su-24爆撃機)がトルコ政府の命令なしに撃墜されたという説には、懐疑的だった。だが今、自分の考えを改めつつある。すべてがあり得ると思えてきている。破壊分子がトルコの治安当局に侵入しているというのは、根深い問題だ」

 

アメリカ大統領選でのサイバー攻撃について

 「負けた当事者はいつでも勝った当事者側に原因を探す。自分のところの問題を探した方がいい。ハッカーが民主党幹部のメールをこじ開けたと。次期大統領(トランプ氏)も言っているように、どこのハッカーがやったのか誰も知らない。ロシアではなく、他の国のソファに寝転がっている誰かかもしれない」

 

ドーピング騒動と「世界反ドーピング機関(WADA)」について

 プーチン大統領は、ドーピング騒動の主要な情報提供者となった「モスクワ反ドーピング研究所(MAL)」のグリゴリー・ロトチェンコフ元所長の姓を覚えていないと話し、この人物がカナダで働いていたこと、その後ロシアで高い地位につき、カナダから「あらゆる”ヤク”を持ち込んだ」ことを説明した。「これを自分のビジネスにして、選手に強要し、水泳選手などの拒んだ者に制裁を加えた」

 「自分をWADAの活動を評価できる人間だとは思っていない。これは『国際オリンピック委員会(IOC)』が行うこと。だが、あらゆる反ドーピング機関の活動には透明性が必要だ。誰を調べているのか、どんな結果だったのか、どんな措置がとられたのか。これは何かの防衛分野か?そうではない。なぜ非公開で行われているのか?よくわからない」

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