プーチン大統領と安倍首相のサミット、12月15日=
=Kremlin.ru安倍首相の地元である長門市で、両国首脳が一対一で話し合った際の主要なテーマは、クリル諸島だった。
会談後、安倍首相は記者団に対し、プーチン大統領との間で平和条約や元島民の諸島への自由訪問を討議し、イトゥルプ、クナシル、シコタン、ハボマイ諸島のいわゆる四島すべてにおける共同経済活動について合意したことを明かした。
ロシアのユーリイ・ウシャコフ大統領補佐官によれば、両首脳による共同声明の文案の確定には40分を要した。声明は明日16日に発表されるという。
プーチン大統領の長門市最寄りの空港への到着は3時間遅れた。ドミートリイ・ペスコフ報道官によれば、遅刻は大統領の執務日程によるもので、故意ではない、とのこと。
「いささかの遅滞があったことは事実で、言うまでもなく、日本側には通知してあった。単に大統領の執務日程、たとえばシリア問題などによるものだ」と報道官。大統領一行は安倍首相の待つ旅館「大谷山荘」に移動。そこで各種のフォーマットによる複数の会談があった。最後には通訳のみ同席する、事実上の一対一の首脳会談が行われた。
まず明らかになった重大ニュースは、「2+2」フォーマットによる軍事面での連携の再開だ。
首脳会談の第1ラウンド後、ラヴロフ外相は次のように述べた。「本日、近年凍結された両国対話のメカニズムを再開させる必要がある、との合意がなされた。具体的には、軍のラインでのコンタクト。外相と国防(防衛)相による『2+2』と呼ばれるフォーマットがあった。これを再開させねばならない」
両首脳は二国間の問題にとどまらず、シリアやウクライナ情勢などの国際関係も討議した。ウクライナについては、両者はミンスク合意の実施が必要であるとの考えで一致を見た。ラヴロフ外相によれば、こうした問題で、両者の立場は「非常に似通っており」または「一致している」。
両者はまた、アジア太平洋地域の安全保障問題についても議論。話はロシアが懸念する米国のミサイル防衛システムの同地域への展開にも及んだ。
「日本側もこうしたロシアの懸念をよりよく理解しはじめたように我々には感じられた。いずれにせよロシアと日本は、なるほど日本には米国との特別な関係があるけれども、アジア太平洋地域に存在する、安全保障問題の見直しのためのフォーマットのもとに、緊密に協力していくことを望んでいる。そのことは確認された」とラヴロフ外相。
報道によれば、プーチン大統領と安倍首相は会談後、温泉をともにし、フグを食べ、星空を眺めて楽しむという。
明日16日、両首脳は共同記者会見を開く。また、両首脳は露日ビジネスフォーラムに参加する。多数の合意文書に調印がなされる予定。現時点で判明しているところでは、今回のプーチン氏訪日にあわせ、ロシアのアルファバンクと日本の三井住友銀行が、両国間の輸出入への総額1億5000万ドル(約175億円)の融資をめぐる協定を結んだ。
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