放射能汚染水の実証設備実験成功

 国営原子力企業「ロスアトム」は、「福島第1原子力発電所」のトリチウム汚染水の浄化技術を開発する実証プラントの実験を、ロシアで成功させた。これを伝えたのは、ロスアトム国家放射性廃棄物・使用済み核燃料・廃炉政策本部のオレグ・クリュコフ本部長。

 福島第1では、2011年の事故の後、一ヶ所に大量の放射能汚染水がたまるという世界初の状況が発生した。その量は数百万立方メートルとも言われ、トリチウム濃度は「世界保健機関(WHO)」の許容基準の100倍になっている。既存の原発の技術は、セシウムとストロンチウムの放射性同位体を浄化できるが、トリチウムはできない。

 

福島第1のシミュレーション溶液で実験

 日本政府は2014年秋、連邦国営単一企業「放射性廃棄物取扱企業(RosRAO)」(ロシアの国営原子力企業「ロスアトム」傘下)と「V.G.フロピン・ラジウム研究所」を、福島第1の汚染水のトリチウム浄化処理技術を開発する、実証プロジェクトのパートナーとして選定した。ロシアの専門家は、汚染水浄化の実証プラントを製作し、その実験を今年、RosRAOの施設で行った。

 「いわゆるモデル溶液(福島第1の汚染水のシミュレーション溶液)で実験し、結果を得られた。結果は成功で、必要な還元、浄水の多重性を得ることができた」と、クリュコフ本部長はムルマンスクで12日に開催された地域社会対話フォーラム「原子力エネルギーと北極の開拓:環境、安全性」で話した。

 

記事全文(露語)

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