露大使「日系企業の関心衰えず」

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 「不動産・インフラ計画投資問題会議」が東京で23日、開催された。これはモスクワのセルゲイ・ソビャニン市長の日本訪問に合わせて企画された、国際投資中心地としてのモスクワのプレゼンテーション。

 日系企業のロシアへの関心は低下しておらず、大企業はロシアから撤退していない。エヴゲニー・アファナシエフ駐日大使は23日、不動産・インフラ計画投資問題会議の開会式でこのように述べた。

 「貿易規模は若干縮小したものの、日本の投資家のロシアへの関心は低下しておらず、大企業はロシアから撤退していない。むしろ新たな互恵的プロジェクトを模索しようとしている。今年上半期の日本からの資本流入は3億1700万ドル(約380億円)で、2014年の同じ時期を上回っている」とアファナシエフ大使。

 

「日本向けに露事業者と同じ条件を設定」

 日本とロシアの関係は最近、勢いづいており、協力の潜在性はとても大きいという。

アファナシエフ大使は、日本の投資家のためにロシア極東で特別な条件が整備されたことを強調した。「ロシアでは『先行発展領域(TOR)』が9ヶ所創設された。日本側に提示しているTORの活動条件は特別。ロシアの事業者向けの条件と、日本の事業者向けの条件を同等にしており、日本の大手企業には長期の免税期間を提案し、またインフラの準備とその組織、必要な書類の手続きに発生する支出をロシア側が負担する」

 モスクワについては、地下鉄の建設の分野における日本企業との提携に特に関心が強い。「169ヶ所の新たなハブを創設する計画を立てており、日本の実績を活かし、また投資を呼び込むことに関心を持っている。昨日、東京の数か所のハブを視察し、感銘を受けた。このようなハブがモスクワにもあったらと思う」と、マラト・フスヌリン・モスクワ副市長(都市計画・建設担当)は述べた。

 

長いスパンで極東発展に取り組む姿勢

 日本企業はホテル事業および都市インフラ開発に、より大きな関心を持っていると、「サン・インベストメントLLC」の石原紀彦社長は会議で自社を紹介した後、説明した。

 また、ロシア極東の発展にも日本企業は大きく注目しているという。「日本は極

東への投資参加も積極的に行っている。日本の動きにはとても時間がかかるが、天然資源およびインフラ整備の分野では、ここ2年ですでに最初の成果が出ている。日本企業、特に北海道や日本の北部の企業は農業分野での協力および投資を積極的に推進している。この分野では投資が増えている」と石原社長。

 同時に、「ロシアの投資評価が下がったことによる問題があり、地方銀行はかなり慎重に投資の問題に取り組んでいる。しかしながら、ルーブル安の問題と同様、一時的な問題であり、そう長くは続かない」と石原社長は述べた。

 ソビャニン市長は22、23日の2日間の日程で東京を訪問。東京都の舛添要一知事と、東京都庁で22日、2016~2018年行政間相互理解・協力に関する覚書に調印した。

 

*以下の記事を参照

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