エリブルス・ニグマトゥッリン=
エフゲニー・ハジェイ撮影/タス通信ロシア中部チェリャビンスク市のニグマトゥリン(41)は3日、19世紀のロシアの伝説的な曲芸師アレクサンドル・ザッス(サムソンとしても知られる)の偉業に挑戦した。ザッスは2頭の馬が反対方向に走ろうとするのを、腕の力で阻止した。ザッスのすご技はモノクロ写真でしか見ることができないが、現代のロシアのヘラクレスの偉業は動画サイト「ユーチューブ」で見ることができる。
「これは力の出し物。19世紀のロシアの怪力男たちへの敬意であり、忘れ去られた昔の伝説的な怪力男たちをよみがえらせようとする試み。1世紀以上、世界のどのスポーツマンも、この危険な出し物に挑戦していない」とニグマトゥッリンは「ロシア通信」に話している。
本人によると、練習に馬は必要なかったという。「普通のサッカーのゴール、平行棒、鉄棒をトレーニングマシンとして使った。次にフィットネスルームでバーベルやダンベルのトレーニングをした」とのニグマトゥッリンの話を「ロシア新聞」は伝えている。
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ニグマトゥッリンが生まれたのは、南ウラルのバシコルトスタン共和国。遊牧民・牧畜業者の多い土地だ。ニグマトゥッリンは子ども時代からクラッシュという民族格闘技をやっていた。その後重量挙げ、アームレスリング、パワーリフティングも行うようになった。2001年に力比べに参加するようになり、2005年に世界の準チャンピオンになった。有名になったのは、入賞したからではなく、怪力ショーに出演するようになったためである。
昨年3月、700キロのラクダが乗る台を持ち上げ、45秒間維持した。本人の生活拠点かつショーの開催地、チェリャビンスクの市章がラクダであるため、象徴的な力試しとなった。
動物を相手にした力芸以外にも、おもしろいパフォーマンスを数々行っている。2013年夏、総重量127トン、7両連結の路面電車を動かして、怪力を披露した。
これでは飽き足らず、数ヶ月後には総重量320トンの鉄道電車を動かしていた。電車は10両編成であった。
2014年7月、ニグマトゥッリンはファンをチェリャビンスク市の公園に招待。直径32メートルの観覧車を手で回し、来ていた人を怪力の証人にした。34トン以上の観覧車を完全に回すのに、約8分かかった。この際、観覧車のキャビンの一つが動かなくなってしまったが、ニグマトゥッリンはあきらめることなく続け、パフォーマンスを完了させた。
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