エヴゲニヤ・メドベージェワ=
アレクサンドル・ヴィルフ撮影/ロシア通信モスクワ出身の女子シングルの選手メドベージェワ(メドヴェージェワ)(16)は、シニアデビューの年に、出場した6大会中5大会で金メダルを獲得した。どれもISUグランプリ(GP)ファイナル、ロシア選手権、ヨーロッパ選手権と、トップレベルの大会である。これを予想外の活躍と表現することはできない。2013/2014年シーズン、ジュニアGPファイナルとジュニア世界選手権で銅メダルを手にし、自分の存在感を示していた。翌年にはすべてのジュニア大会を制覇。国内のシニア大会でも3位に位置した。
この目覚ましい進歩の秘訣は何なのだろうか。何よりもコーチの役割が大きい。エテリ・トゥトベリゼ・コーチには、ほぼ10年師事している。さらに、今シーズン、メドベージェワの演目は極めて効果的だ。メドベージェワ・チームで振付を担当しているのは、元フィギュアスケーターでダンサーのアレクサンドル・ジュリンとイリヤ・アヴェルブフ。
メドベージェワはすべてのバランスが理想的にとれている手本だと、男子シングルのエフゲニー・プルシェンコのコーチである、アレクセイ・ミシン氏は話す。「とにかくすごい選手。年齢、魅力、プログラムとの相性、体格...プラス、自分の技能を最高の形で示すことのできる、少女と女性の身体の状態。最適な時期」とミシン・コーチ。
パヴェル・リシツィン撮影/ロシア通信
女子シングルの選手ラジオノワ(17)は今シーズン、ヨーロッパ選手権で銀メダル、世界選手権で銅メダルを獲得している。輝かしい未来を約束したのは、国内のジュニア大会で、大方の予想に反し、銅メダルを手にした2012年。今シーズン、約束通りの活躍を見せた。すべてのジュニア大会で優勝し、シニアのロシア選手権で銀メダルを獲得。ソチ五輪シーズンには、ジュニアの世界大会で2個目の金メダルも手にしている。
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とはいえ、今シーズンは体の年齢的な変化が顕著であり、ジャンプの技術や確実性も変わり始めているため、簡単ではない。本人はプログラムの難度を下げることなく、果敢に立ち向かっているが、GPファイナルではショートでもフリーでも、ミスを回避できなかった。このような状況での銅メダルは上出来ではないか。2016年ヨーロッパ選手権はとてもうまくいき、メドベージェワから大きく引き離されることなく、2位についた。予想外のことが起きなければ、アメリカ・ボストンで開催される世界選手権の女子シングルでは、この2選手が優勝争いをすることになるであろう。
アレクサンドル・ヴィルフ撮影/ロシア通信
ペアはシニアに出場してわずか2年で、ヨーロッパ選手権で銅メダルを2個獲得し、世界選手権でも6位以内に入賞している。髪の毛の色から「ルイジキ(赤毛たち)」とファンに愛情をこめて呼ばれている2人は、ペアを組んでわずか4年。最初の2シーズンは、順調、成功とは到底呼べない演技だった。ツキのなさを封じ込めたのが、2013年12月に行われたシニアの国内選手権だ。下位から3位まで浮上した。2人の精神力の強さは並みではない。大会で失敗した1ヶ月後には、シニアの国内大会で優勝し、同じくシニアの世界選手権で準優勝している。
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ジュニア育成を専門としているニコライ・ベリコフ・コーチは、2人の成長に、ソチ五輪団体戦、個人戦の金メダリストであるペアのマクシム・トラニコフが影響をおよぼしたと話す。「どんなグループでもリーダーが、自分の技を他の人に多かれ少なかれ伝承していく。トラニコフも自分の経験、自分の技能を共有している。そうでなければ、タラソワとモロゾフは、どこからあんな優れた技術を得られるだろうか」
タラソワとモロゾフの得意技には、安定的な3回転ジャンプ(トウループとサルコウ)、3回転スロー(ループとサルコウ)、3回転ツイストリフトがある。このような要素の組み合わせがあれば、世界選手権のメダル獲得も夢ではない。
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