ケガと練習について
プルシェンコは先月、腰の状態の悪化により、今シーズンの競技を見送ると発表し、大勢のファンをがっかりさせた。
「3つの新しい4回転ジャンプの練習を始めたが、腰がその状態になかった。今年の夏はずっと日本で滑り、今日の最高の選手である羽生と一緒に練習した。そして今の自分のジャンプの組み合わせをもって出場するのは正しくないとわかった」
プルシェンコは4月、2014年ソチ冬季五輪で受けたケガから完全に復活したと話していたが、古傷は計画を妨げた。それでも、健康に対する不平不満は言わない。
「目標は健康の完全な回復。今は4回転の練習をすることができないが、他の作業をしている。新しいプログラム、ステップ、滑り出し、移行、入り、回転、3回転ジャンプを磨き、同時に、総合的な体操、背筋、他の筋肉トレーニングを行っている。ソファに座ってテレビを見ているわけではない。毎日作業している」
プルシェンコは、オリンピックへの野望を捨てない。2018年に韓国で開催されるオリンピックに出場する意向を示した。
「2010年に私を信じた人は1~5%ほどだっただろう。3年見送って元のレベルに戻るのは不可能だと誰からも言われた。だが約束通りに出場した。これから段階的に進めば、すべてを完成できるかもしれない。完成できたあかつきには、自分自身に打ち勝てるし、また私が強いアスリートであることを証明できる。
あせることはない。それは間違い。今シーズンは、誰かに何かを証明するために出場するには準備不足」
プルシェンコは新しい演技の秘密を明かした。ボリショイ劇場の振付師とともに、新しいイメージづくりに励んでいる。
「ボリショイ劇場、振付師のユーリ・ポソホフ、セルゲイ・フィーリン、ユーリ・スメカロフとともにプログラムをつくっている。とてもおもしろいものになるだろう。イメージが新しくなるから、少し違うプルシェンコになる。長年スケートをしていて、すでに決まったイメージというものもあるが、時代に乗り遅れないよう、変わろうと努めている。若い選手と競えるようがんばる」
プルシェンコは今年の夏、日本で練習した。本人によれば、自己完成には最高の場所なのだという。
「日本の素晴らしいフィギュアスケーターたちとトレーニングし、新たな4回転ジャンプを成功させようという情熱、欲求を目の当たりにした。私の世界観が少し変わり、フィギュアスケートが変わった。日本の選手たちはさりげなく演技を始め、4回転ジャンプをする。日本人にとって、これはすでに標準になっている。彼らを他の選手たちが見て、『宇宙人か何かか』と思う。私にとっては良いトレーニングになったし、劣るまいとがんばった」
プルシェンコはすでに、コーチ活動で自分自身を試したいとも考えている。子どもたちに教えたいと言っている。
「ロシアで自分の学校をつくりたいという大きな願望がある。日本から提案があるし、昨年は中国の男子代表を指導しないかとの話もあった。だが私は海外に行きたいとは思っておらず、自分の国に残り、ここで子どもたちを指導したい」
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。