ジャコモ・プッチーニ作曲のオペラ「蝶々夫人」、マリインスキー劇場=
報道写真コワリョフ沿海地方副知事の確信するところによれば、ロシア極東の沿海地方の文化活動は、近年いよいよ充実し、外国人旅行者にとって興味深いものとなっている。
「我々は、ロシア美術館、トレチャコフ美術館、エルミタージュなど、ロシアの有名なミュージアムの分館を当地に設置するために、積極的に働きかけており、いずれも本館から当地へ展示品を持ってくる計画だ」。副知事のこうした発言を沿海地方政府広報部は伝えている。
一方、義家文部科学副大臣は、会談の席で、日本側は露日文化交流の発展に前向きであると述べた。「安倍首相は、9月の第2回東方経済フォーラムを訪れる予定であり、わが省としても、沿海地方と真剣に協力していく意向」と義家副大臣は語った。
ちなみに、日本の文化関係者は、映画祭「太平洋子午線」、ジャズフェスティバルや、アジア太平洋地域から参加者が集まるクラシック音楽フェスティバルなど、極東の文化行事に定期的に参加している。今年の主要なイベントは、第1回国際極東フェスティバル「マリインスキー」だ。
第1回国際極東フェスティバル「マリインスキー」は間もなく開幕し(7月30日から8月10日まで)、今年オープンした、ウラジオストクのマリインスキー劇場極東分館で行われる。この祭典の主な発案者は、世界的な指揮者でマリインスキー劇場芸術監督であるヴァレリー・ゲルギエフだ。
「マリインスキー」の参加者のなかには、日本のアーティストも含まれている。有名ピアニスト、デニス・マツーエフが創設した第1回国際青少年ピアノ・コンクール「グランド・ピアノ・コンペティション」の入賞者である奥井紫麻さん、国際コンクールで数々の優勝歴をもつピアニスト、松田華音さん、日本を代表するヴァイオリニストの一人で、1990年に史上最年少でチャイコフスキー国際コンクールで優勝を飾った諏訪内晶子さんなど、錚々たる顔ぶれが揃う。
諏訪内晶子さんとゲルギエフ監督=報道写真
また、「マリインスキー」のイベントの一環として、マリインスキー・バレエ団初の日本公演から100年経つのを記念して、展示会が開催される。ゲルギエフ芸術監督が自らオープニングを行う予定だと、同劇場のイリーナ・トカチェンコ芸術監督代理が伝えた。トカチェンコ氏は、義家文部科学副大臣との会談の席に同席している。
「マリインスキー劇場極東分館が日本の恒常的なパートナーとなり、両国の公演の舞台になれば、私たちはとても嬉しい」と、トカチェンコ氏は述べた。
日本のバレリーナたちは、オープンした同分館で既に活動を始めているが、トカチェンコ氏は、彼女らが高度な技量を備えている点を指摘した。義家副大臣は、次のように述べて会談を締めくくった。「日本人はロシアのクラシック音楽と文学を大変愛好している。日本のダンサーにとって、マリインスキー劇場極東分館で踊れるのは大きな名誉。ロシア・バレエは、最高の芸術の技の同義語なのだから。日露両国の文化が溶け合い、ともに発展していけると確信している」
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