歴史と伝統
古代ロシアの複数の年代記にこの球技に関する言及が見られ、古都ノヴゴロドの発掘現場でボールとバットが見つかっている。ラプターの歴史は 16 世紀のクリケットにほぼ匹敵する。
ピョートル大帝は、直属の近衛軍を鍛えるためにラプターを利用、ソ連赤軍も同じ理由でラプターをやった。庶民にとってもラプターは娯楽で、1950年代後半がラプターの黄金時代だった。スポーツとして公式認定され、選手権も開催。国内オリンピックの種目にも採用され、全国に数千のチームができた。
ところが突然、1960年代初めに、何らかの理由で競技が行われなくなり、その後、30 年間は話題にも上らなくなった。
ゴルバチョフ時代の 1986年、「野球、ソフトボールおよびラプターの振興に関する政令」が施行され、ラプターは息を吹き返した。1990年にロシア・ラプター男子選手権が開かれ、以来、年中行事となっている。今日、競技人口は1万人程度だ。
ルール
ラプターは6人構成の2チームで戦う。必要なのは、バットとテニスボールのような軟らかいボールと、それにフィールドのみ。
ルールを簡単に説明しよう。長方形フィールドの両端をスタートラインとセカンドラインとし、スタートラインに立つバッターに審判がボールをトスし、バッターが打つ。打ったら、セカンドラインめがけて走る。守備側がボールを捕って、次打者かランナーに投げて、当たればアウト。当てられず、打者かランナーがセカンドラインに達してから、再びスタートラインに戻って来られれば得点。当てられたら、その場で止まらなければならない。そして、次のバッターが打つ。これを繰り返して得点を競う。
ラプターの試合
ラプターの試合観戦の面白さは、クリケットのそれに決して引けを取らない。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。