サンクトペテルブルクは1年を通じて、どの季節も素晴らしい。しかし白夜の季節である夏―5月末から7月の初旬にかけて―に訪れることをお勧めする。また、街や郊外の公園が秋色に色づく9月の末もお勧めだ。冬はかなり厳しい寒さとなるが、12月の初旬から1月末にかけて、街は新年のイルミネーションに輝き、あちこちに美しいスケートリンクが作られる。寒さが怖くないという方はどうぞ!
多くのツーリストたちは大きな過ちをおかし、ほとんどの時間をメインストリートのネフスキー大通りで多くのツーリストと共に過ごす。もちろん、ネフスキー大通りは街の大動脈であるが、この大通りは1度散策すれば十分な場所である。ネフスキー大通りで人混みに遭遇しないようにするには、平行して走っている近隣の通りに「飛び出し」、そこで美しい建物や宮殿を見つけ、開けた中庭に立ち寄り、ドストエフスキーの世界にあるような隠れたペテルブルクの魅力を感じよう。
公共交通機関を利用しようという方は、交通カード「ポドロジニク」を買おう。電子ウォレットにお金をチャージしておけば、地下鉄でも、バスでも、トロリーバスでも、路面電車でも簡単に運賃の支払いができる。
それでもタクシーを使わなければならないときには、アプリがあると便利だ。道路でタクシーを捕まえることはお勧めしない。料金がとんでもない金額になることがあるし、そもそも危険である。タクシーに乗るときには、ヤンデクスGO、ゲット・タクシー、シティ・モビールなどのアプリを使って車を呼ぼう。
エルミタージュをはじめとする美術館、博物館(またイサアク聖堂や血の上の教会など)に行列に並ばずに入るには、あらかじめ予定しておくことだ。チケットは1時間半か1時間ごとに販売されるため、到着するだいたいの時間を計算しておくこと。また、オンラインでチケットを買っておくと、その日、美術館(博物館)がオープンしているという確信を持って出かけることができる。というのも、エルミタージュは月曜日は定休日、ロシア美術館は火曜日が定休日になっているからだ。
サンクトペテルブルクにはありとあらゆるスタイルのカフェやレストラン、バーが数えきれないほどある。しかし、もし特定の場所に行こうと決めているなら、こちらも電話かオンラインで予約しておいた方がよい。人気の場所は客が多すぎて入れないということもあるからだ。
サンクトペテルブルクは大都市であるため、できるだけ多くの名所を周るためには、ネヴァ川の南岸に宿泊するのがよい。中心部という言葉は広く解釈できるものであるが、ネフスキー大通り、またはフォンタンカ川のそばに宿泊すれば、どこへでも短い時間で、快適に移動することができる。
ホテルは高級なところから安いところまでさまざまあるが、ホテル代を少なく済ませたい、あるいは中心部から離れた場所に滞在したいという場合は、地下鉄の近くのホテルを選ぼう。
4月から11月にかけて、サンクトペテルブルクでは、橋が上がる。これは観光客にとって、見逃せない光景の一つであるが、街を移動するのには一定の問題を引き起こす。というわけで、白夜にイサアク聖堂の近くを散歩していて、ワシリエフフスキー島のホテルに帰らなければならないという場合、夜中の1時半から朝の4時半までネヴァ川を渡ることができなくなることを覚えておこう。迂回できる道もあるが、タクシーでの移動は時間もかかり、お金もかかる。
サンクトペテルブルクはロシア帝国の新たな首都として建設された。帝政時代の力強さと美しさを実感するのに、郊外の宮殿を一つは訪れたい。手始めに行くのには、壮大な噴水のあるペテルゴフかつァールスコエ・セローがよい。びっくりするほど大きな公園をゆっくりと散策し、宮殿の中を見学する(こちらもチケットは事前に予約しておくこと)には丸1日割いておくこと。昼食を取れる場所もある。
もちろん、たとえ2週間滞在したとしても、サンクトペテルブルクのすべての見どころを周るのには十分な時間ではない。なんといっても、エルミタージュ美術館だけでも、1日費やすことができるのだ。とはいえ、最低限の観光プログラムを楽しむためには3日以上の予定で訪れた方がよい。3日あれば、いくつかの美術館、博物館を見学し、運河めぐりをし、郊外に出かけ、マリインスキー劇場でバレエを鑑賞し、昼と夜のペテルブルクを十分に散策することができる。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。