モスクワからソチまでは、多数の航空便が出ている。また、ロシアの多くの都市のほか、16か国からの直行便もある。トルコ、グルジア(ジョージア)、アルメニア、アゼルバイジャン、エジプトなどだ。
ソチで週末を過ごすのは容易だ。夏は海で泳ぎ――ビーチまで空港から車でたった10分だ――、冬は山でスキーを楽しめる。
とはいえ、少なくとも3日間はソチに来ることをお勧めする。そうすれば、山、海のほか文化、スポーツ(ここで2014年冬季オリンピックも開催された!)のスポットを満喫できる。
1日目
ソチ(アドレル地区)に着き、飛行機を降りるとすぐに、新鮮な海の空気が胸いっぱいに広がる。電車で市内まで行く。市内のどこからでも、徒歩で海岸まで行ける。ソチ港のスターリン様式(ソビエト風アールデコ様式)の建物を鑑賞しよう。海沿いの遊歩道を歩き、ミニカフェやショップを覗いてみよう。
ソチ樹木園を訪れる。興味深いのは、数百種の亜熱帯植物だけではない。ここは、オリジナルの庭園と公園の複合施設で、ケーブルカーに乗って上の駅まで昇りつつ、山や海を眺めたり、下の公園でペリカンを探したりできる。
タクシーかカーシェアリングを利用して、スターリンのダーチャ(別荘)に行ってみよう。ソチの一地区、マツェスタにある。電車でも行けるが、上り坂を歩く覚悟が要る。ここの見学では、松の木や海の景色を眺めながら、スターリンの海水プールについてや、ダーチャのカーテンが床まで垂れ下がってはならなかった訳について、話が聞けるだろう(答えは、誰もカーテンの背後に隠れられないように!)。
夕食には、海岸通りのレストランに行って、ストリートミュージシャンの演奏を聴きつつ、地元のスパークリングワインを味わう。その後、踊ってもいい。
2日目
アドレル地区に戻る。シーズン中は海で泳げる(ここのシーズンは5~10月)。
長い海岸通りと…山から黒海に注ぐムズゥイムタ川に沿って散歩する。ここにはレストランやショップがたくさんあるので、飽きることはない。
スポーツイベント中にアドレルを訪れると最高だ。たとえば、フィシュト・オリンピックスタジアムでサッカーの試合を観戦する。ここは、2018FIFA ワールドカップが開催された場所だ。
近くのボリショイ・アイス・ドームでホッケーを観ることもできる。この二つの楽しみを一度に組み合わせる人が多い。
ソチではさまざまなスポーツイベントが頻繁に開催される――マラソン、トライアスロン、その他多くの競技。あなた自身も参加できる。
子供連れなら、ソチ・パークを訪れて、いろいろなアトラクションを楽しみ、観覧車に乗ろう。
そして、午後7~8時は、オリンピック聖火台で素晴らしいパフォーマンス、「歌う噴水」のショーがあなたを待っている。
3日目
山へ行こう!電車、バス、タクシー、カーシェアリングで行ける。山中にも駐車場がある。新しい道路と鉄道が、2014年冬季オリンピックに向けて建設されたが、これはまさに技術の驚異だ。蛇行する山道をいくつか超えると、いつの間にか、標高560㍍のクラースナヤ・ポリャーナに着いている。
クラースナヤ・ポリャーナはこの地区の総称で、いくつかのスキー場がある(ローザ・フトル、クラースナヤ・ポリャーナ、ガスプロム)。ここのスキーシーズンは、12月下旬から3月中旬までだ。
しかし、シーズン外でもここを歩くのは楽しいし、やることがたくさんある!
ケーブルカーに乗って、リゾート「ローザ・フトル」のオリンピック村を訪れてみる。快適なホテルやレストランが多数で、ローデル、チュービング(夏でも)が楽しめ、アルパカ牧場もある。
1枚のチケットを購入すれば、頂上のローザ・ピーク(標高2320㍍)まで登れる。断崖絶壁の上でブランコに乗り写真を撮ったり、リフトで滝まで昇ったり、コーカサス山脈の景色をただ楽しんだりと、より取り見取りだ。ただし、暖かい服装で行こう。夏でも山頂は、風が強く涼しい。
晩には、クラースナヤ・ポリャーナのカジノに立ち寄ってもいい。ロシアでは、ギャンブルゾーンはわずか数か所しか許可されておらず、ここはそのうちの1つだ。ただし、空港への移動に必要なお金を残せるよう、慎重にプレイしよう。