モスクワで出会えるかもしれない、レッドデータブックに記載されている動物10種

Maxim Blinov/Sputnik
 意外にも、ロシア最大のメガロポリスにはロシア版レッドデータブックに記載されている希少な生物が生息している。どんな生き物がいるのか、見てみよう。

1. カンムリカイツブリ

 カンムリカイツブリは、頸部の赤褐色のフード状の羽毛と、そこから触覚のように突き出た羽毛の束が最大の特徴だ。ツァリツィノ公園に行けば、現地の池で潜水しながら魚を獲るカンムリカイツブリの姿を観察できるだろう。

2. トラフズク

 トラフズクは擬態の名手だ。従って、その姿を発見するにはかなり難しい。初めて観測されたのは2022年、ノヴォ・ペレデルキノ地区の第178自然区画の中だった。このような人口密集地で目撃されるのは、極めて稀なことである。

3. ハヤブサ

 ハヤブサは、カラスより少し大きいくらいのサイズ。モスクワでは滅多に見かけることは無い。カラスやハトなど、飛ぶものは概ね何でも食べる。四半世紀に及ぶ個体数回復プログラムが実り、ハヤブサはモスクワ大学の本館などの高層建築に巣作りを再開した。

4. ヒメモリバト

 ヒメモリバトは長い間、いわゆる「ゼロ」カテゴリ、すなわち、この地域では絶滅した可能性が高いと考えられていた。しかし2023年、モスクヴォレツキー歴史・自然公園で春の渡りの最中のヒメモリバトが確認された。ヒメモリバトがモスクワの空に戻ってきたことは、環境状況が改善された証左である。

5. シメ

 シメはモスクワに生息したことは殆どなかった。だが2022年にシメの一種がクジミンキ=リュブリノ公園で確認されている。シメは小ぶりな鳥だが、クチバシは太く強力だ。このクチバシを使ってドングリなどを割り、中の昆虫を捕食する。

6. ビーバー

 誰もが知る動物だが、レッドデータブック入りしている。ビーバーが生息するのは、モスクワ川に面するモスクヴォレツキー歴史・自然公園。しかし個体数はわずか8頭。それでも、この大都市の中に住み続けているのが興味深い。

7. マツテン

 極めて慎重で、かつ隠れるのが上手い動物だが、これもモスクワで目撃されている。マツテンは小型の齧歯類や鳥、トカゲなどを捕食し、時には果実も食べる。ビッツェフスキー森林公園や南ブートヴォなど、モスクワ各地の公園に生息している。

8.  ブラントホオヒゲコウモリ

 モスクワにはコウモリも数多く生息している。ブラントホオヒゲコウモリは基本的に夜行性の小型種で、昆虫を主食としている。レフォルトヴォ公園や雀ヶ丘、ロシーヌィ・オーストロフ(ヘラジカの島)国立公園などで小規模な群が見られる。

9. ナミハリネズミ

 驚くべきことだが、ハリネズミもレッドデータブック入りしている。主にヨーロピアンロシアに生息し、夜行性。モスクワではロシーヌィオーストロフ、ビッツェフスキー森林公園、イズマイロヴォ公園などで目撃される。

10. ミズハタネズミ 

 齧歯類の仲間で、近年その個体数が激減している。それだけに、モスクワのような大都市に生息していることは驚きだ。害獣とされているが、現在でもクジミンスキー森林公園やレフォルトヴォ公園などで見ることができる。

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