ポドリスクのドゥブロヴィツィ邸に隣接するこの教会は、世界でも極めて珍しいタイプの正教教会の1つである。この辺り一帯は、ピョートル1世の戦友にして教育者、ボリス・ゴリツィン公の所領であった。印の生神女イコン教会(1690~1704)はバロック様式で、建設にはイタリアの建築家が関わったと歴史家は考えている。だが、彼らの名は現在も不明なままだ。教会の基部は等辺の十字型で、階段は4方向から伸びている。基礎と壁面の彫刻は葡萄の蔓、貝殻、天使の模様。内部の装飾はさらに豪華だ。
ゴールキの屋敷の最後の所有者だったジナイーダ・グリゴリエヴナは、ロシア帝国最大級の大工場主だったサッヴァ・モロゾフの未亡人である。屋敷を購入したのは夫の死後で、内部を近代化した結果、1909年当時、この屋敷にはスチーム暖房があり、水道と電力がひかれ、温室では外国の植物が栽培されていた。
だが、この屋敷が有名になったのは1917年の革命後に国有化されてからのことだ。ボリシェヴィキの指導者レーニンは、その晩年をこの屋敷で過ごした。レーニンの書斎や自動車、遺品などが遺されている。
この場所では、映画やTVドラマの撮影も行われた。残されたセットが映画村になっており、散策できる。
まるで絵葉書から抜け出てきたような商人の街だ!中心には16世紀のクレムリンがあり、細い石畳の道路が伸び、かわいらしい土産物の屋台が軒を連ね、カラーチの売店が並ぶ。メニューには、ガチョウ肉入りと肉無しの両方がある。作り方を会得したけば、カラーチ博物館で講習を受けることも可能だ。
コロムナは、地元産のリンゴで作る焼き菓子のパスチラも有名だ。他の街では見られない、菓子類の多彩さもコロムナの特徴である。
クレムリン(城砦)はロシアの様々な場所で建設されたが、最も多いのがモスクワ郊外である。9つのクレムリンが現存しており、中でもコロムナとザライスクのものが最も状態が良い(そのほか、ヴェレヤ、ヴォロコラムスク、モジャイスク、ズヴェニゴロド、ドミトロフ、セルプホフ、ルザに現存する)。
ザライスクのクレムリンは16世紀、モスクワの南方を守備するために、ヴァシーリー3世の命によって建設された。
セルプホフのほど近くに、マンモスの時代から存在している希少な動物たちに会える場所がある。プリオクスコ=テラスヌイ自然保護区では1940年代から野牛を自然な生育環境に戻すなど、個体数の回復に努めている。
17世紀、ニコン総主教はイストラ市近郊に独自のエルサレムを築こうと試みた。ノヴォ・イェルサリムスキー(新エルサレムの)修道院は、その広大さで正教会の力を誇示した。
ここには独自の聖墳墓教会も、ゴルゴタもある。なんと、この地を流れるイストラ川も、ヨルダン川に改名された。
付近には、18万点を超える収蔵数を誇るロシア最大級の美術館「ノーヴイ・イェルサリム(新エルサレム)」もある。
ヴェルサイユ宮殿と比較せずにはいられない、豪奢な屋敷。この豪華さでは、皇帝の宮殿にも引けを取らなかった。所有者はシェレメーチェフ家、ゴリツィン家、ユスーポフ家と代わっていった。現在は野外文化博物館として保護され、大きな公園や劇場も訪れることができる。
モスクワ郊外で最も古い街の1つ(12世紀中頃から存在が知られている)で、「モスクワ郊外のスイス」と呼ばれるのがズヴェニゴロドだ。実際、その景観はたいへんに美しい。ストロシュカ川沿いの盆地に点在するエゾマツの森は、散策には最高のロケーションである。
都市の名(鳴らす+街の意)は、その防衛上の意義と関連して語られることが多い。城砦の塔から兵士たちが市民に敵の襲来を告げたという。
市内の白亜のサーヴィノ・ストロジェフスキー修道院は1398年、ラドネジの聖セルギイの弟子サッヴァ修道僧が創建したとされる。
森林散歩と、現代美術鑑賞。どちらも大好きだという方におススメなのが、こちら。ラズドルィ駅(オディンツォヴォ市)近くにオープンした新しい公園は、あまり目立たない場所にオブジェが点在している。木々の碑文、草原の月、森の中の網…散策していると、驚いた様子でオブジェを発見した人々を目撃するに違いない。
国際宇宙ステーションへ行く前に、宇宙飛行士がどのような訓練を受けるのか。宇宙でどのような発見があるのか。こうした事を学ぶには、星の街(シェルコフスキー地区)として知られる、宇宙飛行士訓練センターが最適だ。シミュレーター、遠心過重装置、宇宙服、宇宙船の模型などを見学できる。閉鎖型都市であるため、簡単に出入りはできない。通常は21営業日前までに見学ツアーを申し込む必要があり、外国人の場合は45営業日前の申し込みが必須だ。
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