ムールマンスクの住宅に描かれた素晴らしい北極のグラフィティ(写真特集)

 ムールマンスクは極圏にある世界最大の都市で、人口はおよそ27万人。厳しい気候条件のこの町の人々の生活を少しでも明るくしようと、アーティストたちは住宅に美しい絵を描いている。その題材になっているのは、サーミのおとぎ話の主人公、北氷洋の海上を走る船、女性をイメージした極夜などで、いずれも北方らしいグラフィティに仕上がっている。

1/ 眼差し

 この目を見よ!アーティストのダミル・ボジクは高層のパネル住宅に催眠術をかけるような眼差しをした北方女性の肖像画を描いた。つい立ち止まって見入らずにはいられない作品である。

2/ 花とブーブリクじいさん

 心温まるアットホームな作品。子どもがお気に入りの花柄のカップで紅茶を飲んでいる。そばにはぬいぐるみのクマがちょこんと座っている。温かく、注意深い眼差しで知られるアーティストのアルチョム・ハザノフはそこにトレードマークの「ブーブリクじいさん」を描き入れている。

3/ 極夜

 地元のアーティスト、ヴェロニカ・ヴォログジャニコワが表現したムールマンスクの極夜。女性が両手で月と星を抱え、それが家々や人々を照らしている。

4/ サーミのおとぎ話 

 北方の先住民族の伝説とおとぎ話がムールマンスクの高層住宅の中庭に飛び出してきた。描いたのはヤクートの女性アーティスト、クィダナ・イグナチエワ、伝統的なモチーフを作品に取り入れるのを得意としている。この住宅の入り口にはサーミ人の伝統衣装を身につけた女性と北方のトナカイ、極夜を描いている。

5/ ブランケット

 同じ家の別の壁には、家の窓で表現されたブランケットを纏った現代のムールマンスクの女性が描かれている。こちらの作品は、地元アーティストのマリヤ・ミハイレンコが描いたもの。パネル住宅はロシアの都市を代表するものだと考えている。ブランケットがアットホームな感じを生み出している。

6/ サーミの絨毯 

 絨毯というのは家を暖めてくれるものである。たとえそれが家の外に描かれたものであっても・・・。アーティストのマリヤ・ルダコフスカヤはそのそばに、魚の絵柄を相手に遊ぶ大きな猫を描き、温かい家庭的な雰囲気をより強いものにしている。

7/ 湾

 その隣にある中庭は2隻の船の桟橋となっている。作者はイリヤ・バイダコフスキーで、彼は別の住宅に湾と丘とトロール船が見えるバルコニーを描いた。

8/ 帰還

 一方、こちらに描かれているのはソ連の魚雷艇ТКА12。大祖国戦争中、北方艦隊に属していた船である。

9/ 古き良きもの

 本を手にした少女たちは、アーティスト、アンドレイ・ジキチ(活動名Artez)のもっとも有名な作品の一つである。この作品はヨーロッパのさまざまな都市で目にすることができる。さて、ムールマンスクの少女たちが熱心に読んでいるのは何の本でしょう?

10/ 伝説

 北方のトナカイか、あるいは人間か・・・。この幻想的な生き物が何であるのかを見極めるには、数メートル離れて絵を見る必要がある。というのも、あまりにも大きいからである。サーミの伝説にインスパイアされたというドミトリー・ポタポフの作品。

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