CIS諸国(独立国家共同体)
旧ソ連諸国のほとんどの国の市民はビザなしでロシアを訪れることができる。アゼルバイジャン、アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギスタン、モルドバ、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンなどの国々がそうだ。ウクライナはCIS加盟国ではないが、このリストに含まれる。ただし、ジョージア、ラトビア、リトアニア、エストニアは旧ソ連諸国だがビザが必要となる。
上記の国々の中でも、ロシア移民局への追加書類提出がない場合、滞在期間に関する規則は異なる。たとえば、ベラルーシ国籍者は警察の移民関連部門への登録なしにロシアに90日間まで滞在できる。
カザフスタン国籍者はロシアに90日間まで滞在できるが、30日間以上滞在する場合は警察への登録が義務付けられている。タジキスタン国籍者はこの登録免除期間が15日間となり、モルドバ国籍者はより短く、7日間となっている。
上記の国々の市民は、労働許可を受けた場合やロシアの大学に留学する場合、滞在期間を1年間まで延長することができる。
90日間まで
他のいくつかの国々の市民もビザなしでロシアへ訪れることができ、180日間(半年間)ごとに90日間まで滞在することができる。アルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、イスラエル、ニカラグア、ペルー、ベネズエラ、南アフリカなどがこのカテゴリーに入る。ただし、これらの国々の市民は、ビザなし滞在中の労働および如何なる商業活動も許可されていない。
これらの国々からの外国人旅行者はロシア入国後7日間以内に警察への登録が必要となる。
60日間・30日間・14日間まで
キューバ、モンテネグロ、タイ、韓国の市民もビザなしでロシアを訪れることができる。キューバ国籍者は90日間までの滞在が可能だ。タイ国籍者はビザなしで30日間まで滞在できる。韓国国籍者は60日間まで、モンテネグロ国籍者は30日間までの滞在が認められている。セルビア国籍者は2008年以降に発行された生体認証旅券(ICパスポート)を所持している場合のみ、ビザなしの入国が認められている。
マカオ市民もビザなしのロシア入国と30日間までの滞在が認められている。香港市民もビザなしでロシアへの旅行ができるが、最長でも14日間までの滞在となっている。しかし、中国国籍者はビザが必要だ。
これらの国々の市民はロシア入国後の警察への登録が義務付けられており、ビザなし滞在期間中の労働は認められていない。
ボスニア・ヘルツェゴビナおよび北マケドニア国籍者は、外国人旅行者受け入れ確認書、宿泊施設のバウチャー(観光バウチャー)またはロシア外務省に登録されている旅行代理店等のツアーを取得した場合は、ビザなしでロシアに30日間まで滞在できる。
なお、ヘルシンキまたはタリンからクルーズ船やフェリーでサンクトペテルブルクに到着した外国人旅行者は、市内滞在期間が72時間以内であり、且つ船内に宿泊するならばビザが免除される。