世界最長の鉄道、シベリア鉄道での旅は、ロシアだけでなく世界中の多くの人々の憧れだ。しかし、誰もがこのあまり楽ではない長旅に出られるわけではない。そんなわけで、より手軽でインタラクティブな短い旅に招待しよう。しかも無料だ。
おとぎ話の宮殿のようなヤロスラヴリ駅から出発。駅舎はロシア様式とモダニズム様式の匠フョードル・シェーフテリの設計で1900年代に建てられた。
モスクワのヤロスラフスキー駅
Sergey Ashmarin (CC BY-SA 3.0)乗車して一日、「ロシアの背骨」ウラル山脈を越える。
スヴェルドロフスク州にあるデネズキン・カメ二山
Stolpeli3 (CC BY-SA 3.0)ウラル地方の中心都市は一大工業拠点の百万都市エカテリンブルクだ。ここはボリス・エリツィンの出身地で、ロシアのロック音楽の発祥の地でもある。
エカテリンブルク
Pavel Lisitsyn/Sputnik西シベリアの石油の都、チュメニへようこそ。「シベリア・バロック」という変わった様式の教会も見ものだ。
フョードル・ドストエフスキーは流刑に処された際、4年間をオムスクで過ごした。またここには世界最短の地下鉄(未開通)もある。駅は今のところ一つしかない。
シベリア鉄道の建設者らはオビ川を渡る橋を架けなければならなかった。橋と鉄道駅の周りに、やがて百万都市になるノヴォシビルスクが発展していった。
壮大なエニセイ川と、10ルーブル札に描かれた街を通り抜ける。ここには自然の奇跡、クラスノヤルスク石柱公園もある。
クラスノヤルスク石柱
Legion Media白とピンクの大理石でできた見事な駅舎以外、特に目立つものがないスリュジャンカ駅を出ると、列車は一時間半バイカル湖の岸を走る。バイカル湖に通じる道沿いに、2つの大きな街、イルクーツクとウラン・ウデがある。イルクーツクは1825年に皇帝に対する反乱を起こしたデカブリストの流刑地となった。ブリヤート共和国の首都ウラン・ウデにはユニークな記念碑、レーニンの巨大な頭像がある(ちなみに像にはブリヤート人的な特徴が加えられている)。
バイカル湖を過ぎると山脈が待っており、たくさんの山が連なる。アルハラ駅とイズヴェストコヴァヤ駅の間に小ヒンガン山脈(小興安嶺)がある。山脈を抜けるトンネルが154㎞の区間に7本ある。最も長いものは2㎞以上だ。
中国との国境付近にやって来た。アムール川に架かる橋はまさに工学の奇跡。目的地はもうすぐだ。
終点に到着! おめでとう。
ウラジオストクの黄金橋
Takuya ASADA (CC BY 2.0)ウラジオストクの駅はモスクワの駅と同じ様式で建てられており、シベリア鉄道が建築の面でもここで完結していることが見て取れる。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。