ロシアの画家たちが描いた復活大祭

スタニスラフ・ジュコフスキー、「イースターの静物」、1915年

スタニスラフ・ジュコフスキー、「イースターの静物」、1915年

今年、正教会は5月5日に復活大祭(パスハ)を祝う。これはキリスト教で最も重要な祭日だ。

 復活祭は、真夜中のミサ「夜半課」で始まり、十字行(教会の外で十字架をかかげ、聖歌を歌いながら行進する)をともなう。このミサをもって、大斎期が終わったとみなされる。

ヴァシーリイ・ペローフ、1861年。「村の復活大祭の十字架行進」

 教会から帰ってきたら、精進落としの食卓を囲む。1年で一番喜ばしい日だ。

ニコライ・コーシェレフ、1855年。「イースター・エッグを転がす子供たち」

 復活祭の食卓の中心は、イースター・エッグ、クリーチ(パンの一種)、そしてパスハ(カッテージチーズとレーズンで作る菓子)で、これらは司祭により成聖(聖別)される。

イリヤ・カーヴェルズニェフ、2005年。「復活大祭」
大公女オリガ・ロマノワ、1930年。「復活大祭の静物画」

 復活祭にはもう一つユニークなことがある。復活大祭後の一週間「光明週間」は、誰でも希望者が鐘を鳴らせる唯一の時期だ。 

ステパン・コレースニコフ、制作年不詳。「復活大祭の礼拝の前に」

 鐘楼に入れてもらうためには、主任司祭に祝福してもらうだけでいい。基本的には、誰も断られることはない。

イラリオン・プリャニーシニコフ、1893年。「十字架行進」

 こうして、光明週間を通して、ミサの後、長い不ぞろいな鐘の音が聞こえる。子供が、復活祭を祝って、喜び勇んで打ち鳴らしていることが多い。

フェドート・スィチコーフ、1904~1914年の間。「砂山遊び」
ニコライ・リョーリフ、1924年。「ロシアの復活大祭」
イリヤ・レーピン、1883年。「クルスク県の十字架行進」
パーヴェル・ルィジェーンコ、制作年不詳。「復活大祭」

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