夏至の豊穣祭「イワン・クパーラ」

アレクサンドル・ポレゲンコ撮影 / Sputnik
 7月6日から7日にかけての夜、多くのスラヴ民族がイワン・クパーラを祝う。自然の目覚めと夏の盛りを讃える古代から続く異教徒のお祭りである。この日を境に冬に向かい、日が短くなっていくと信じられている。
古代よりスラブ圏に伝わるイワン・クパーラ祭は、ロシア、ベラルーシ、ポーランド、リトアニア、ラトヴィアとウクライナで人気がある異教の祭日で、夏至の日に祝われる。
イワン・クパーラ祭には、水、火とハーブ関連の様々な儀式がある。
言い伝えによると、この祭日に水は火の「友」になることができ、この組み合わせは自然の力を持つとされる。
イワン・クパーラ祭の夜の主な特徴は、清めるための焚火だった。人々は焚火の周りを踊り、飛び越えていた。最も高い焚火を飛び越えた人が、最も幸せな人であると考えられた。
一部の地域では、病から守るために、牛を引き連れて焚火を通る習慣があった。病気の子供の母親は、子供の服を燃やし、病も燃やそうとした。
農民は、イワン・クパーラの夜(一年で最も短い夜)には、魔女、狼男、人魚、ヘビ、魔法使い、半魚人や森林霊など、すべての悪霊が起きているから、この夜は寝てはならないと信じていた。
花の世界では、シダは宝物に関する伝説と繋がりがあった。イワン・クパーラの夜に束の間花開くシダの花は、どんなに深く埋めてあっても、全ての地中の宝を照らし出すことができるとされていた。
革命前のロシアでは、イワン・クパーラの夜は一年で最も重要な祭日だった。ほとんど全ての人がこの祝日に参加した。すべての儀式に全員が積極的に参加することが必須だった。

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