サハリンの人々が海に「食べさせる」意味とは?

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「海のヌシ、精霊に食べさせる」。この伝統的な儀式を行うのが、サハリン島の先住民だ。

 サケの盛漁期を目前に控えた6月末~7月初頭にかけてニヴフ族、ウィルタ族、ナナイ族、エヴェンキ族の人々が集まり、海の精霊に供物を捧げる。土地の信仰では、これによってサケの豊漁がもたらされ、すなわち冬も満ち足りて過ごせるのである。

 長老たちがキノコやベリー類を使った料理を作り、それを海に投げ入れて、豊漁を祈る。サハリンの人々が最も重要な海の精霊と考えたのは、シャチである。

 現在、この儀式は誰でも見ることができる。ポロナイスク市のテルペニア湾近くに建設された民族村で儀式が行わる。ここでは現地の人々による伝統的なスポーツの紹介もあり、サハリン料理もふるまわれる。

 「海に食べさせる」この儀式は、家庭によっては、別の時季に行うこともある。例えば春の流氷が始まる直前であったり、氷が張り始める晩秋という場合もある。

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