ヴォルゴグラードの路面電車はなぜ地下を走っているのか?

Kirill Braga/Sputnik
ヴォルゴグラードの住民たちは、メトロトラムと呼ばれるちょっと変わった交通機関を利用している。

 これはいわば地下鉄と路面電車のハイブリッドと言えるものである。見た目は普通の路面電車と変わらないが、いくつかの駅が地下に作られているのである。

メトロトラム、1987年

 ヴォルゴグラードの高速路面電車は1984年に運行を開始した。この頃、街は急成長し、公共交通機関を発展させる必要に迫られた。

 ソ連時代、地下鉄は100万人都市にしか建設されないことになっていたが、英雄都市であるヴォルゴグラードは、その条件を満たしていなかった。

 そこで、地下に高速の路面電車を運行させるという決定が下された。駅は将来的に、プラットフォームの高さを上げて地下鉄の駅として使用することができるよう考案されていた。

 現在、ヴォルゴグラードのメトロトラムは市内の路面電車の共通のシステムに統合されている。メトロトラムの駅は全部で22しかなく、そのうちの5つが地下にあり、また1つが屋根のある高架駅となっている。路線は2つで、運行には古い電車も、新しい電車も使われている。

 このメトロトラムは、地下でも地上でも、他の輸送機関とは切り離されているため、街で一番早い交通機関となっている。

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