あなたはロシア国民と結婚するつもりだろうか、それともすでに結婚しているのだろうか?それにより、まずロシアにおける滞在許可を、そして永住権、さらには国籍を取得することが可能になる。これは、2023年4月28日のロシア連邦法 No. 138-FZ「ロシア連邦の国籍について」によって定められている。
ロシアでは、登録された結婚(単なる内縁関係、事実婚ではない)のみが正式な結婚とみなされる。ロシアで結婚登録をしたい場合は、地元の「ザックス」(戸籍登録機関)に申し出る必要がある。
外国語で書かれたすべての文書は、ロシア語に公証翻訳する必要がある。また、あなたの出身国の在外公館(領事館)でも婚姻届を提出できる。そうすれば、あなたの婚姻関係は、あなたの国の法律に準拠することになる。
そしてもちろん、外国で登録された結婚はロシアでも認められている。ロシアで国籍を取得するには、婚姻を証する書類をロシア語に公証翻訳する必要がある。
ロシアでは、国籍を取得するには、滞在許可、永住権、そして最後に国籍という3つの段階がある。通常のケースでは10年程度かかるが、多くの人は、簡略化された手続きで国籍を取得する。 結婚すると、このプロセスは5年(またはそれ以下)に短縮されるが、それでもすべての段階を踏む必要がある。そして、その手続きができるのはロシアにおいてだけだ(つまり、ロシア国外で行うことはできない)。
地元の出入国管理局の出先機関に書類を提出しなければならない(たとえば、モスクワのそれのWebサイトは次の通り)。
1. 滞在許可は、パスポートに押されるスタンプだ。ロシアに3年間滞在し、合法的に就労し、ロシアの無料医療保険に加入する権利を与えられる。しかし、選挙で投票したり、1年のうち6か月を超えて出国することはできない。
滞在許可は、結婚直後に申請できる。しかし、ロシア人配偶者が居住登録(プロピスカ)されているロシアの地域でのみ申請できる。また、ロシア語の試験を受け、医療委員会の検査を通過し、指紋を提出する必要がある。申請後、問題がなければ、4か月以内に許可が出る。
2. 第2段階は永住権で、パスポートのような形状の青い冊子だ。これにより、ビザなしでロシアに出入りできるとともに、5年間ロシアに居住し働くことができるようになる。しかし、6か月を超えて出国することはできない。6か月を超えると、この書類は無効になる。
5年間有効だが、5年ごとに無制限に更新できる。永住権を取得するには、居住許可を取得して少なくとも1年間継続してロシアに住む必要がある。そして、滞在許可を取得した場所だけでなく、ロシア国内のどの地域でも取得できる。
3. 第3段階である国籍の取得は、最もハードルが高い。そのためには、通常の場合、永住権を取得してからロシアに少なくとも5年間居住する必要がある。また、年間3か月を超えてロシアを離れることはできない。さもないと、その年はカウントされない。
ロシア国民と結婚した外国人のケースでは、ロシアに住む期間は3年で十分だ(上に述べた5年間ではなく)。この場合、ロシア国籍申請の検討期間は、 3 か月以下となる。ロシアのパスポートを取得した後は、出入国に制限はない。
これはあなたの国の法律によって異なる。一部の国では、国籍を1つしかもつことができない。 ロシアでは、二重国籍は今では禁止されていない。つまり、最初のパスポートを放棄する必要はない。ただし、ロシアはあなたを自国民として扱い、他のロシア国民と同様の義務を負わせる(軍隊への徴兵、税金の支払いなどを含む)。
少なくとも1人がロシア国民である家庭に生まれた子供は、最初の2段階を経ることなくロシア国籍を取得できる。大人とは異なり、子供(18歳まで)は、外国においても領事館でロシア国籍を取得できる。
それ以上の年齢の場合は、ロシアを訪問して3つの段階をすべて通過する必要があるが、それでも手続きは簡略化される。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。