ロシア版バービー人形(写真特集)

 ロシアでは、バービー人形は常に西側文化の本質部分だとみなされていた。しかし、この人形の製作者自身はロシア人風のものもあり得ると考えていた。

ロシア人版バービー、1989

 最初の「ロシア人」バービー人形は、「世界のバービー」シリーズのひとつとして、1989年に発表された。ロシア人版バービーは、金色の刺繡が施された丈の長いピンクのコートを着て、ロシアの冬の寒さから頭を守るために大きな毛皮の帽子をかぶったブロンド女性として表現されている。

 ロシア人版バービー、1997年

 ふたつめの人形は1997年に発表され、これもいろいろな国をテーマにした人形コレクションのひとつであった。この人形は、はるかにはっきりとしたコンセプトのもとにつくられ、ココーシニクをかぶり、刺繍が施された赤のチュニックを着て、背景にはモスクワのクレムリンが描かれている。

ロシア帝国のプリンセス・バービー、2004

 前回の人形に似ているが、より威厳を持ったこのバービーは2004年に登場した。彼女は皇帝と皇妃の娘である皇女として描かれている。言い換えれば、このプリンセスがつけている冠の代わりにしゃれたココーシニクをかぶせても美しいだろう。

ロシア人版バービー、2009

 この人形は、最初の人形と同じくあまり伝統を意識したものではないく、とても中立的なものだが、大きな毛皮の帽子、マフ、金髪の巻き毛を見るとこれが「ロシア」人であるとすぐにわかる。

ロバート・ベストによるバービー人形、2011

 ここに紹介する一連のロシア人版バービー人形シリーズすべてをデザインしたのはデザイナーであるロバート・ベスト。これには、帝国時代の軍服をまとったニコライと名付けられた「ケン」人形も含まれている。

 他のすべての女性人形は伝統的なロシアの衣装を着て髪を編んでいる。しかし、どれもまったく同じというわけではない。「ミラ」人形は、頭にスカーフをかぶり、スカートにはマトリョーシカがプリントされている。

「エカテリーナ」人形は毛皮で着飾っている。

「ダリヤ」人形の衣装は正式な宮廷衣装に似ている一方、「ヴェルシカ」人形は黒のウシャンカ帽をかぶっている。

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