1月30日から2月5日にかけて、ブルガリアのソフィアで開かれた国際美人コンテスト「ミセスユニバース」で、ロシアのエレーナ・マクシモワが優勝した。ロシアの出場者が優勝するのは、2007年にコンテストが始まって以来初めてである。
コンテストの規定に従い、世界から集まった18歳から55歳までの既婚女性、離婚経験女性、未亡人120人が世界一のミセスの座をかけて戦った。エレーナは34歳で、2人の子どもを育てている。エレーナがコンテストに出場するのはこれが初めてではないが、彼女は典型的な美人コンテストの出場者と呼ぶことはできない。
田舎生まれの女性
彼女はウドムルト共和国にある人口わずか1万人ほどの村グィヤの多子家庭に生まれた。父親は地元の工場長である。
同級生のイーゴリ・マクシモフ(偶然にも同じ苗字!)さんによれば、エレーナは学校ではおとなしく、「灰色のネズミのように」目立たなかったという。そこで村では、誰もが彼女が優勝したことを知り、とても驚いたそうだ。「ダンスも歌もモデル業もやっていたことはないはずです。わたしたちが育った村は本当に田舎でそんなクラブや教室はなかったんです」とイーゴリは話している。
「服装もとてもシンプルで、体型を強調するような洋服は着たことがなく、いつもフワッとした格好をしていました。男の子たちに追いかけられるというようなこともありませんでしたね」。
将来の夫であるイリヤとは学校で知り合った。結婚して8年、現在、息子と娘を育てている。
「彼女の夫のイリヤは一緒に勉強していました。どうやって付き合いはじめたのかは誰も知りません。すべてはこっそり誰も知らないうちに進んでいたのです。というのも彼女は本当に目立たない存在で、自分の私生活についてペラペラ言うような人ではなかったのです」と同級生は話す。
独自のビジネスと博識
「ミセスユニバース」はモデルのクラシカルなコンテストではない。審査員は出場者らが個人として、母親としての自分、そしてどのような人生を歩んできたのかを披露した後、ファイナリストを選ぶ。ここでエレーナのバックグラウンドは審査員に強い印象を残した。
エレーナは3つの高等教育を終え(そのうちの1つはロンドンの修士号)、現在はウドムルト共和国の首都イジェフスクに住んでいる。そこでいくつもの教室を持つ語学学校を開校し、子どもたちに英語を教えている。
エレーナは幅広い興味を持っている。アクティヴな休暇や旅行が好きで、これまでに世界34カ国を訪れ、オーストラリアではプロのダイバーの資格をとった。そして美人コンテストへの出場も、彼女にとって好きな楽しみの一つになったのだそうだ。
「女の子なら誰でも美人コンテストに出るのを夢見ているものではないでしょうか。わたしはもう小さな女の子ではありません。2人の素晴らしい子どもたちの母親であり、妻であり、経営者ですが、その夢は諦められないのです」。
「ミセスユニバース」に出場するために、エレーナはまず「ミセスウドムルト」で優勝し、「準ミセスロシア」に選ばれた。