「ミス・ユニバース2023」にロシア代表として出場したアンナ・リンニコワ (写真特集)

Russia Beyond (Photo: Vyacheslav Prokofiev/TASS)
 彼女は最初の就職先は工場だった。しかし、ソーシャルネットワークのプロフィール写真を変えようと思ったのをきっかけにモデルとしてのキャリアが始まった。アメリカ、ニューオーリンズで開かれた「ミス・ユニバース2023」にロシア代表として出場したアンナ・リンニコワとはどんな女性なのか?

 22歳のアンナ・リンニコワさんは、今年アメリカ、ニューオーリンズで開かれた「ミス・ユニバース2023」にロシア代表として出場した。セミファイナルまで進み、世界でもっとも美しい86人の女性の1人に選ばれた。しかし上位16人に入ることはできなかった。

 アンナにとって忘れられない瞬間の一つが、民族衣装「ロシア帝国の王冠」を披露したことだという。ロマノフ王朝時代を彷彿とさせるパールとジルコニア、ルビークリスタルが縫い付けられたショート丈の白いドレスである。

  アンナがミスコンテストに出るのは2度目である。最初に出場した「ミス・ロシア」ではロシア全土から集まった75000人の美女を抑えて優勝した。彼女は高額の優勝賞金を受け取り、契約を結び、また6600万ルーブル(およそ100万ドル)の王冠を授与された。

 もっとも、これまでモデルビジネスやミスコンテストに出場したことは一度もなかった。

 アンナはオレンブルクの普通の家庭に生まれた。最初に仕事をしたのは14歳のとき。工場で働いた。アンナは「働きたいと自分で思い、ティーンエイジャーのための就職斡旋所に行きました」と話す 。実はアンナには弟がいるのだが、小さいときに頭に大きな傷を負い、家族はその治療とリハビリのためにすべてのお金を費やした。

 モデルビジネスをするようになったのは、幸運な偶然からである。エージェンシーが通りで写真撮影をした後、彼女をソーシャルメディアで発見した。エージェンシーの代表がその写真を見て、契約の締結を提案した。「わたしはただソーシャルメディア『フ・コンタクチェ』のアバターを変えようと思っただけだったのですが、結局、契約を結び、外国に行くようにもなったのです」と彼女は回想する。そして3ヶ月後、彼女は中国に行き、その後、日本、ベトナム、インドネシア、その他のアジア諸国を訪れた。

 学校の物理数学コースの勉強はオンラインで継続することになった。「驚くことに、わたしは外国で自分で勉強しましたが、それが学校の机で勉強するよりよかったのです」。

 アンナは自分の長点は、労働能力、忍耐力、そして意識の高さだとしている。そしてまさにこれが、今の自分の地位を形作ったとの考えを示す。173センチというモデルにしてはそれほど高くない身長で彼女は高い地位に上り詰めたのである。

 アンナは言う。「わたしはいつでもお金を貯めて、自分に投資し、自分のやるべきことに使っています。最初に受け取った高額のギャラも、利子のつく銀行に預けました」。

 モデル業の他に彼女はサンクトペテルブルク管理技術経済大学のコミュニケーション科で学んでおり、この先は芸術分野で教育を受ける計画である。またすでに独自のファッションブランドLine 44を発展させている。アンナはいつも文化、芸術に興味があり、英語とフランス語を話す。

 高価なコスメが大好きではあるものの、彼女はナチュラルな姿でいるのも平気だと話す。「ノーメイクで外に出ることもよくあります。それほど気にしません。少しチークをつけて、眉を整えるくらいです。大切なのは、きれいで手入れの行き届いた肌を保つことです。特に保湿に気をつけています。水をたくさん飲むようにしています。1日に1.5リットルは飲みます。それからしっかり睡眠をとること。これが美しさの秘訣です」。

 2022年の7月に「ミス・ロシア」で優勝したときはファストフードでお祝いしたという。アンナは、厳しいダイエットなどせず、食べたいものを食べたいときに食べるようにしているのだそうだ。「今、自分の体のバランスを保っています。ですからジャンクフードをしょっちゅう食べたくなったりはしません。サラダ、魚、野菜をよく食べ、フルーツが大好きです。何か体に悪いものが欲しくなったら、食べることもあります。大切なのはたべすぎないことです」。

 アンナはまたスポーツのない人生など考えられないと話す。学校では走るのが大好きで、今は定期的にスポーツジムに通っている。

 22歳のモデルは私生活について、「今は、わたしの心はフリーです」と短く表現している。

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