ロシアでもっとも有名な飲み物のひとつであるウォトカは、単なる国民的な飲み物というだけではない。ウォトカは民間療法にも使われ、ロシア人は日常的に数多くの体の不具合をこれで治している。ここに紹介するのはロシア人のもっとも一般的なウォトカの使い方である―もちろん酔っぱらう以外である。
免責事項:ここに紹介する治療法は効果的な場合もあり、ひどい症状を抑えてくれるかもしれないが、正式な認可を受けている医薬品の代替品になるものではない。
高熱は人体にとって危険なものである。救急車や安心できる医療体制、医薬品の処方が期待できない場合、ウォトカが役に立つ。ただ、患者の肩、胸、脇の下にスポンジで塗り付け、乾かすだけだ。こうすれば、一旦体温は下がり、ひどい状況から脱することができる。
ウォトカを使えば、クリーニングに出す必要があるような衣服の消臭ができる。たとえば、着古したシャツの洗濯が出来ない場合(シベリアの僻地へ出張に行ったときや、家にいても突然断水した時など)、水で4倍に薄めたウォッカをシャツに吹きかければよい。この方法は靴の消臭にも使える。ウォトカをスプレーした後、シャツや靴を外に置いて乾かしアルコール分をとばせば、もう翌日の会議の準備は万全だ。
アブや蚤、特に蚊に刺されると、アレルギー反応やその毒素によって腫れや痒みをもたらすことがある。そんな時、体調がすぐれていて、ひどいアレルギー反応の心配もないのであれば、ウォトカを使えば痒みを抑えることができる。綿棒にウォトカをつけて刺された場所に塗る。傷口の消毒をし、痒みを和らげてくれる。
ウォトカは殺菌剤としても使われる。野外でパンをちぎる前に両手につければウイルスやバクテリアを殺してくれる。また、適切な薬品がない場合は、ウォトカは小さな切り傷や怪我をした場合の応急処置に使える。注意をしなくてはならないことは、ウォトカを使った消毒は時代遅れなもので、日常の生活においては勧められないという医療関係者もいる。しかし、適切な薬品が手元にない場合にウォトカはとても役立ち、非殺菌な環境に傷口をさらしておくよりも、ウォトカで処置をした方がよい。
窓ふき用の洗剤を切らしてしまった?そんな時はウォトカを使う。柔らかい布にウォトカをしみこませ、窓を拭くのである。ガラスのコップを拭くときにも使える。ウォトカは汚れを落とし、アルコール臭も残さずに素早く乾くことで知られている。以前、ロシア人はコンピュータのディスプレイをふくのにもウォトカを使っていたが、今でも十分使える方法である。
*赤軍がナチスドイツを破ったのにウォトカが役立ったという理由が知りたいなら、こちらからどうぞ。
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