2022年北京五輪のロシア人メダリストたち(写真特集)

アンナ・シェルバコワ

アンナ・シェルバコワ

Jae C. Hong/AP
 今大会もロシア人選手たちは国旗、国歌の下で出場することはできなかったが、それでも輝かしい結果を残してくれた。今大会で特に印象に残った勝者たちをピックアップした。

 ROC(ロシアオリンピック委員会)のメンバーとして北京五輪に出場したロシアは、金メダル獲得数で9位に入った。獲得したメダル数は、金メダル6個、銀メダル12個、銅メダル14個で、獲得メダル総数(32個)では、ノルウェー(37個)に次いで2位となった。もっとも多くのメダルをもたらしたのはスキー競技とフィギュアスケートである。

アンナ・シェルバコワ

 世界選手権女王のアンナ・シェルバコワ(17)は女子シングルで金メダルを獲得した。 ショートプログラムに出場する直前にスケート靴が壊れたため、急遽、新しいものに交換しなければならなくなったが、そんなトラブルも最高のパフォーマンスをする妨げとはならず、フリーでは2度の4回転ジャンプをきれいに決めた。完璧な技術と素晴らしい芸術性で、トップの座に君臨した。

アレクサンドラ・トルソワ

 トルソワは女子シングルで銀メダルという結果となったが、彼女は、女子フィギュアでは高難易度の演技で会場を圧倒した。17歳のトルソワは今回の五輪で、1つのプログラムで5種類の4回転ジャンプを成功させるという快挙を成し遂げた。 しかし、トルソワ本人は今回の結果に落胆を隠せず、大会終了後、「フィギュアなんて大嫌い!」という言葉を残した。

カミラ・ワリエワ

 しかし、今大会でもっとも重苦しいものとなったのは、やはりメダルの最有力候補だった15歳のカミラ・ワリエワをめぐる一連の騒動だろう。ロシアは、最初に行われた団体戦で優勝したが、その翌日、授賞式の延期が伝えられ、ワリエワがドーピング検査で陽性反応を示したためだと発表された。しかし、その後、ドーピング違反に対するルールは16歳以上が対象となっていることから、IOCはワリエワの大会への出場継続を認めた。しかし出場した女子シングルでは精彩を欠き、4位にとどまった。

アレクサンドル・ボルシュノフ

 ボルシュノフ(25)は史上初めて、1度の大会で5つのメダルを獲得した。ボルシュノフがオリンピックに出場するのは2回目で、2018年には銅メダル1個、銀メダル3個を獲得、そして今回の北京大会では、金メダル3個、銀メダル2個を手にした(ノルディックスキー距離金メダル、男子スキーアスロン金メダルなど)。 ボルシュノフはもっとも多くの受賞経験を持つロシア人スキー選手の一人で、FISクロスカントリーワールドカップで2回優勝、ツール・ド・スキーも制している。

ナタリア・ネプリャエワ

 北京五輪で、ネプリャエワは女子スキーアスロン15キロで銀メダル、女子4×5キロリレーで金メダル、団体スプリント・クラシカル(ユリア・ストゥパク、ヴェロニカ・ステパノワ、タチヤナ・ソリナ)で銅メダルを獲得した。女子チームがリレーで金メダルを手にするのは実に16年ぶりとなった。 しかし、スプリントフリーでは8キロ地点で棄権した。「メダルのチャンスはもうないと思い、健康を優先することにした」とコメントしている。

エフゲニー・クリモフ、イリーナ・アヴァクモワ、ダニル・セドレエフ、イルマ・マヒニャ

 スキージャンプ混合団体でロシアは銀メダルを獲得。混合競技は今回初めて、オリンピックの新競技として導入された(これまでは男女チームの競技のみ)。ロシアはこれまでもスキージャンプ競技には参加してきたが、上位入賞の経験はなかった。オリンピック大会のこの競技でロシアがメダルを獲得したのは1968年以来のこととなった。

ルスラン・ザハロフ、ダニイル・アルドシン、セルゲイ・トロフィモフ

 スピードスケート男子団体パシュートでロシアは銀メダルを獲得。この競技でロシアチームがメダルを獲得するのは初めて。しかし、メンバーのザハロフは2014年の冬季五輪のショートトラックで金メダルを手にしている。

ヴィック・ワイルド

 こちらも2014年のソチ五輪で金メダルを獲得したスノーボード選手。アメリカ系ロシア人のヴィック・ワイルド(35)はソチ以来8年、目立った結果を出していなかったが、今回の北京五輪では男子パラレル大回転で、3度ワールドチャンピオンに輝いているドミトリー・ロギノフを破り、銅メダルを獲得した。これはロシアがスノーボード競技で獲得した唯一のメダルであり、大きな快挙となった。

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