世界で最も人気を集めたロシア人モデル5人

 信じられないほど美しく、チャーミングで堂々としている彼女らは、衣装や髪型のみならず、住む場所を変えることもまったく厭わない。

5. サーシャ・ラス

 ブロンドの髪、青い眼、そしてその美しさ、ラスは三拍子そろったまさにビューティークイーンである。モスクワで生まれたサーシャはバレリーナになることを夢見ていた。しかし、膝を痛めたためその夢をきっぱりと諦めざるを得なくなった。そこで、サーシャの母は13歳の娘を地元のモデルエージェンシーに連れていった。そして、彼女のその考えは正しかった。数年後、この若きモデルはモスクワ・ファッション・ウィークで初めてキャットウォークを歩いて大きな話題となる。そして他でもない伝説のカール・ラガーフェルドが後にこのブロンドのモデルをロシア向けのブランドの顔に抜擢した。ラスを2012年のファッションショーに起用したのである。これが彼女の転機となり、ディオールの春夏ファッションショーにも招待された。

 サーシャは2013年秋冬コレクションでは有名ブランドの60以上ものファッションショーでキャットウォークを歩いた。モデルが身に着けているものの中でもっとも魅力的なものは、間違いなく彼女らから放たれる自信であるが、それがキャットウォークを歩くスターであるならなおさらである。2017年に彼女は女優としてデビューし、リュック・ベッソン監督の3-Dアクション映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」に出演した。

4. アンナ・ヴィアリツィナ

 少女たちの中には、生まれながらにキラキラした才能を持つ者がいるが、ただ勝利の微笑みを讃えて生まれてくる少女もいる。アンナは医者の家庭に生まれた。ナタリア・ヴォディアノワと同じく、彼女もゴーリキー(現在のニジニ・ノヴゴロド)出身で、モデルになったのは15歳の時。それもきわめて偶然からであった。IMG(インターナショナル・マネジメント・グループ)・モデルのスカウトがMTV「ファッショナブリー・ラウド」の顔となる新しい人材をサンクトペテルブルクで探していた時に見出された。アンナはコンテストを勝ち抜きニューヨークに移った。16歳の時、彼女はシャネル「チャンス」パフュームの顔に選ばれた。この178㌢のブロンド女性は、10号連続(2005年〜2014年)してスポーツ・イラストレイテッド誌の水着特集に登場し、世界中の多くの男性の注目の的になった。彼女は、ほんの数例をあげるだけでも、ルイヴィトン、シャネル、プラダ、ドルチェ&ガッバーナ、ジバンシーなどのキャットウォークを美しく飾った。このセクシーなモデルはビクトリア・シークレットの秘密ファッションショーにも姿を見せた。

 美しい女性は常にインスピレーションの源で、2010年にはアンナは、マルーン5のヒット曲「Misery」のMVに出演した。ヴィアリツィナはこのバンドのボーカル、アダム・レヴィーンと交際し、彼とヴォーグ誌の表紙を飾っている。悲しいことに、2人の関係は長くは続かず、2012年に破局した。アンナはまた別のアダム(ビジネスマンであるアダム・カハン)と出会い、2015年に娘をもうけた。この赤ちゃんの名前は「アラスカ」と名付けられた。「アメリカとロシアが出会うところだから」というのが名前の由来だそうだが、なんて可愛らしい名前だろうか!

3. アレクサンドラ・ピヴォヴァロワ

 高い頬、広い額、つり上がった目に加えて、冷たくてまるで凍りついているように見える表情から、サーシャは「エイリアン」とあだ名される。彼女はモスクワで生まれ、ロシア国立人文大学で美術を学んでいた時に将来の夫となる、画家で写真家でもあるイーゴリ・ヴィシニャコフと出会った。彼はサーシャが未来のトップモデルになれることを最初に見出した人間だ。イーゴリは美しい自分の恋人の写真を撮り、直接ニューヨークのIMGに送り付けた。

 アレクサンドラは、選ばれてミラノに行くことになり、そこで彼女にとって初めてのプラダのファッションショーに出演、キャットウォークを歩くことになった。ピヴォヴァロワのカリスマとプロフェッショナリズムに驚いたイタリアのファッション界のレジェンドであるミウッチャ・プラダは即座に彼女と3年間の独占契約を結んだ。アレクサンドラは、その後主要なファッションショーのたびに招待されキャットウォークを歩くようになり、自身に満ちて輝く姿をみせてくれるようになった。ピヴォヴァロヴァは長らくベジタリアンで、写真家の夫、10歳になる娘ミア・イシスとニューヨークに住んでいる。

2. ナタリア・ヴォディアノワ

 美貌は目を引くが、個性は人の心をとらえる、とマリリン・モンローはかつて言った。まさにナタリア・ヴォディアノワがこれに当てはまり、彼女にはエレガンス、美しさ、思いやりが集約されている。彼女はゴーリキー(現ニジニ・ノヴゴロド)の決して豊かではない家庭に生まれた。2人姉妹で、そのうちの1人は援助を必要としていた。10代の頃、ある時から彼女は学校に行くのを諦め、市場で果物を売って、シングルマザーである母を助けなければならなくなった。幸運なことに、この美少女は地元のモデル・エージェンシーに所属することが出来、あるイベントに出演した時、ヴィヴァ・モデル・マネージメントのスカウトに見出された。ヴォディアノワは、このパリに拠点があるエージェンシーと17歳で契約し、2000年代にスーパーモデルとしてブレイクしていく。そしてこのロシア美女はあらゆる主要雑誌の表紙を飾り、世界中のファッションショーのランウェイを歩くことになる。

 ヴォディアノワには美貌と思いやりがともに兼ね備わっており、5人の子を持つ母は、他を抜きんでている。彼女が2004年に設立したネイキッドハート・ファンデーションはロシアで何百もの児童公園を作るのを援助し、「障がい者の名誉を取り戻す」活動に今取り組んでいる。

 このスーパーモデルは俳優にも挑戦しており、アルベール・コーエンの有名恋愛小説「選ばれた女」を原作にした作品(2012年)でジョナサン・リース=マイヤーズと共演している。

1. イリーナ・シェイク

 大きな緑色の目、ブロンズ色の肌、魅惑的な顔つき、とんでもなく長い脚、イリーナはまさにセクシー・トルネードだ。鉱夫の父と、音楽教師の母のもとに生まれたシェイク(本名はシェイリスラモワ)は、2004年に最初のビッグチャンスを掴み、地元チェリャビンスクのビューティー・コンテストで優勝した。その時彼女は18歳で、それからモデルとしての彼女のキャリアは始まった。この15年の間、イリーナは、ベルサーチからバーバリーまであらゆる高級ブランドの広告に出続けている。また、彼女は数々の国際的ファッション誌にも登場し、2010年にはグラマー誌のインターナショナル・モデル・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。

 しかし、彼女が最高に美しい理由は、間違いなく美しい笑顔である!シェイクはカニエ・ウェストのヒット曲「Power」のMVに出演した。2年後、彼のイージー・ファッションショーでランウェイを飾った。この2人のスターは短期間交際していたと伝えられているが、結局は別々の道を歩むことになる。

 イリーナが華やかな映画祭やファッションイベントに姿を見せない時このブルーネット美女は、「アリー/スター誕生」の監督ブラッドリー・クーパーと娘の子育てに忙しい。彼とは、愛し合っている両親、勇気づけ合う友人として4年前から一緒に暮らし、良好な関係にある。

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